第19回(平成28年度)精神保健福祉士国家試験の模試

第19回(平成28年度)精神保健福祉士国家試験の模試

HOME画像

残りの問題数の目安が表示されます
開始時間と現在時間です

試験の説明

◆出題基準・合格基準
次の2つの条件を満たした者を合格者とする。
1.問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
2.1を満たした者のうち、試験科目16科目群(ただし、(注意2)に該当する者にあっては、5科目群。)の各科目群すべてにおいて得点があった者。

[1] 精神疾患とその治療
[2] 精神保健の課題と支援
[3] 精神保健福祉相談援助の基盤
[4] 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
[5] 精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム
[6] 人体の構造と機能及び疾病
[7] 心理学理論と心理的支援
[8] 社会理論と社会システム
[9] 現代社会と福祉
[10] 地域福祉の理論と方法
[11] 福祉行財政と福祉計画
[12] 社会保障
[13] 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
[14] 低所得者に対する支援と生活保護制度
[15] 保健医療サービス
[16] 権利擁護と成年後見制度

(注意1)配点は、1問1点の163点満点である。
(注意2)精神保健福祉士法施行規則第6条の規定による試験科目の一部免除を受けた受験者にあっては、配点は、1問1点の80点満点である。

◆試験の方法
(1)試験は、筆記の方法により行なう。
なお、障害がある者等については、その申請により点字問題、拡大文字問題、チェック解答用紙等による試験を行なうほか、試験時間の延長等必要な配慮を行なう。
(2)出題形式は五肢択一を基本とする多肢選択形式とし、出題数は163問、総試験時間数は275分とする。

開始時間
現在時間

問1

「平成 27 年版自殺対策白書」(内閣府)に基づく自殺に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問2

脳や神経に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問3

次のうち,ICD- 10 に基づく「神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害(F 4 )」に含まれる疾患として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問4

認知症又は認知症をきたす疾患に関する次の記述のうち,正し いも のを 1つ選びなさい。

問5

次のうち,解離性(転換性)障害の症状として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問6

次のうち,質問紙法による心理検査として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問7

向精神薬とその副作用に関する次の組合せのうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問8

次のうち,認知療法の用語として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問9

次のうち,「平成 26 年患者調査」(厚生労働省)において,入院患者数が最も多い精神疾患として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問10

発達と心理に関する理論や学説と,それらと関係が深い人物に関する次の組合せのうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問11

要保護児童対策地域協議会に関する次の記述のうち,正し いも のを 2 つ選びなさい。

1 都道府県の児童相談所に設置されている。
2 児童福祉法の改正(2004 年(平成 16 年))により法的に位置づけられた。
3 要保護児童の児童養護施設への入所措置を決定する。
4 協議会の職務に関して知り得た秘密を漏らした場合の罰則規定がある。
5 養育里親の認定に関する審議を行う。

問12

家庭内の問題を相談する機関とその役割に関する次の組合せのうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問13

職場のメンタルヘルス対策に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問14

災害時の精神保健活動に関する用語とその説明に関する次の組合せのうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問15

精神作用物質の乱用対策及び援助に関する次の記述のうち,正し いも のを1 つ選びなさい。

問16

厚生労働省の患者調査に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問17

次のうち,精神医療審査会の事務を行う機関として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問18

精神保健に関する略称とその日本語表記の組合せとして,正し いも のを 2つ選びなさい。


1 WPA ― 世界精神医学会
2 NSF ― 精神保健世界行動計画
3 DALY ― 障害調整生命年
4 WFMH ― 世界家庭医機構
5 QOL ― 精神健康調査票

問19

mhGAP介入ガイド(mhGAP Intervention Guide)に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問20

精神科病院を退院したAさんは,次第に昼夜逆転した生活となり,バラン
スの取れた食事もできていない状況にあった。精神科病院のB精神保健福祉士は,受診時にAさんと相談室で面接を行い,生活のリズムを整えることがAさんのために必要だと考え,デイケアの利用を勧めた。しかし,Aさんは,「デイケアには行きたくない。自分は退院しているし,やりたいことがある」と語った。B精神保健福祉士はAさんの思いを聞きつつも,Aさんの生活に不安を感じ,これからどのように関わっていけばよいか悩んだ。

次のうち,B精神保健福祉士が抱く倫理的ジレンマとして,適切なものを 1 つ選びなさい。

問21

日本のソーシャルワークの形成過程に関する人物と事項の組合せとして,正しいものを 1 つ選びなさい。

問22

U精神科病院には,病状が安定した後も入院を継続している精神障害者が
多数在院しており,地域移行が早急な課題となっている。しかし,地域移行の重要な社会資源であるグループホーム設立に対して,地域住民からの反対があった。その対応のため,U精神科病院のC精神保健福祉士と管轄する保健所のD精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)は関係者に呼びかけ,関係機関で協議の場をもつこととなった。その中で,精神障害者が安心して生活できる環境を整えることの必要性が確認された。C精神保健福祉士は,精神障害者への理解を促すために,地域行事での交流や地域住民を対象としたメンタルヘルス講座の実施を提案した。

次のうち,C精神保健福祉士が意図したこととして,適切なものを 1 つ選びなさい。

問23

精神保健福祉士が関わる活動に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問24

精神保健福祉士が行う相談援助活動に関する次の記述のうち,適切なものを 1 つ選びなさい。

問25

次の記述のうち,2013 年(平成 25 年)の「精神保健福祉法」改正として,正しいものを 1 つ選びなさい。

(注)「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

問26

次の記述のうち,精神障害者の権利擁護を行う際の調整機能の説明として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問27

次の記述のうち,精神保健福祉士が行うコミュニティソーシャルワークの説明として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問28

精神科医療チームにおける多職種連携のモデルや機能に関する次の記述のうち,正しいものを 2 つ選びなさい。


1 インターディシプリナリ・モデルは,他のモデルより課題達成のために多職種間で役割を横断的に共有することが多い。

2 マルチディシプリナリ・モデルは,階層構造の中で医師の指示・指導の下に各職種がそれぞれの専門性を発揮する。

3 トランスディシプリナリ・モデルは,階層性はないが各職種の役割はおおむね固定されている。

4 メンテナンス機能は,目的の一致,役割と責任の相互確認及び情報共有を基本にチームの維持を図ることである。

5 タスク機能は,チームの中に生じる誤解や葛藤に対応するコンフリクトマネジメントをすることである。

問29

次の事例を読んで,問題 30 から問題 32 までについて答えなさい。

ある日,精神保健福祉センターに勤務するE精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)(以下「E相談員」という。)のもとに,Fさん(35 歳,女性)が相談に訪れた。来所目的を尋ねると,「夫のことで困っているんです。誰にも話せないと思っていましたが,裁判でお世話になった弁護士にこちらを紹介され,勇気を出して相談に来ました」と小さな声で話した。夫のGさん(35 歳)は,薬物所持で起訴されて執行猶予の判決を受け,現在は仕事を辞めて自宅にいるという。E相談員は,「夫は相談に一緒に来ようともしないし,どうしてよいか分からない」と涙を流すFさんの話を聞いた。(問題 30)Fさんは,「これからどうなるか分からないけれど,夫のために,妻としてできることは頑張りたい」と話し,「二度と薬物に手を出さないよう,監視するのが妻の責任だと思います」と厳しい表情を見せた。このようなFさんに対して,E相談員は相談を継続することと,精神保健福祉センターで開催している心理教育を中心とした家族教室への参加を提案した。
それから約 3 か月が経過したある日,Fさんは夫のGさんを伴って相談に訪れた。E相談員がGさんに来所の理由を尋ねると,「妻が非常に心配しているので,安心させるために仕方なく来ただけです。精神科病院では薬物依存症と診断されましたが,自分は病気だと思っていません。もう二度とクスリは使用しない自信もあるので,相談の必要は感じていないです」とぶっきらぼうに答えた。
Fさんが家族教室に参加したり,E相談員との相談を繰り返す中でGさんも徐々に心を開き,「早く以前のように働いて妻を安心させたいけれど,今仕事を始めるとストレスがたまって,またクスリに逃げてしまう気がする。最近,気が付いたらクスリのことを考えているときがあり,正直このままやめ続ける自信がない」と複雑な思いを口にするようになった。(問題 32)

問題 30
この段階のFさんに対するE相談員の対応として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問30

次の事例を読んで,問題 30 から問題 32 までについて答えなさい。

ある日,精神保健福祉センターに勤務するE精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)(以下「E相談員」という。)のもとに,Fさん(35 歳,女性)が相談に訪れた。来所目的を尋ねると,「夫のことで困っているんです。誰にも話せないと思っていましたが,裁判でお世話になった弁護士にこちらを紹介され,勇気を出して相談に来ました」と小さな声で話した。夫のGさん(35 歳)は,薬物所持で起訴されて執行猶予の判決を受け,現在は仕事を辞めて自宅にいるという。E相談員は,「夫は相談に一緒に来ようともしないし,どうしてよいか分からない」と涙を流すFさんの話を聞いた。(問題 30)Fさんは,「これからどうなるか分からないけれど,夫のために,妻としてできることは頑張りたい」と話し,「二度と薬物に手を出さないよう,監視するのが妻の責任だと思います」と厳しい表情を見せた。このようなFさんに対して,E相談員は相談を継続することと,精神保健福祉センターで開催している心理教育を中心とした家族教室への参加を提案した。
それから約 3 か月が経過したある日,Fさんは夫のGさんを伴って相談に訪れた。E相談員がGさんに来所の理由を尋ねると,「妻が非常に心配しているので,安心させるために仕方なく来ただけです。精神科病院では薬物依存症と診断されましたが,自分は病気だと思っていません。もう二度とクスリは使用しない自信もあるので,相談の必要は感じていないです」とぶっきらぼうに答えた。
Fさんが家族教室に参加したり,E相談員との相談を繰り返す中でGさんも徐々に心を開き,「早く以前のように働いて妻を安心させたいけれど,今仕事を始めるとストレスがたまって,またクスリに逃げてしまう気がする。最近,気が付いたらクスリのことを考えているときがあり,正直このままやめ続ける自信がない」と複雑な思いを口にするようになった。(問題 32)

問題 31
次の記述のうち,E相談員がFさんに家族教室への参加を提案した意図について,適切なものを 1 つ選びなさい。

問31

次の事例を読んで,問題 30 から問題 32 までについて答えなさい。

ある日,精神保健福祉センターに勤務するE精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)(以下「E相談員」という。)のもとに,Fさん(35 歳,女性)が相談に訪れた。来所目的を尋ねると,「夫のことで困っているんです。誰にも話せないと思っていましたが,裁判でお世話になった弁護士にこちらを紹介され,勇気を出して相談に来ました」と小さな声で話した。夫のGさん(35 歳)は,薬物所持で起訴されて執行猶予の判決を受け,現在は仕事を辞めて自宅にいるという。E相談員は,「夫は相談に一緒に来ようともしないし,どうしてよいか分からない」と涙を流すFさんの話を聞いた。(問題 30)Fさんは,「これからどうなるか分からないけれど,夫のために,妻としてできることは頑張りたい」と話し,「二度と薬物に手を出さないよう,監視するのが妻の責任だと思います」と厳しい表情を見せた。このようなFさんに対して,E相談員は相談を継続することと,精神保健福祉センターで開催している心理教育を中心とした家族教室への参加を提案した。
それから約 3 か月が経過したある日,Fさんは夫のGさんを伴って相談に訪れた。E相談員がGさんに来所の理由を尋ねると,「妻が非常に心配しているので,安心させるために仕方なく来ただけです。精神科病院では薬物依存症と診断されましたが,自分は病気だと思っていません。もう二度とクスリは使用しない自信もあるので,相談の必要は感じていないです」とぶっきらぼうに答えた。
Fさんが家族教室に参加したり,E相談員との相談を繰り返す中でGさんも徐々に心を開き,「早く以前のように働いて妻を安心させたいけれど,今仕事を始めるとストレスがたまって,またクスリに逃げてしまう気がする。最近,気が付いたらクスリのことを考えているときがあり,正直このままやめ続ける自信がない」と複雑な思いを口にするようになった。(問題 32)

問題 32
この時点で,E相談員がGさんに行う助言として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問32

次の事例を読んで,問題 33 から問題 35 までについて答えなさい。

Hさん(26 歳,男性)は,融通が利かず冗談を真面目に受け取ってしまい,場に合った行動をとれないため,人付き合いが苦手であった。対人関係でうまくいかないことはあったが大学を卒業し,就職は志望通りの会社に決まった。配属先では,パソコンでの作業が中心で,自分のペースで仕事を進めることができた。上司Jさんは,Hさんに仕事について丁寧に説明し,本人が納得するやり方で仕事ができるように配慮していた。Hさんの良さをJさんが評価していたこともあり,粘り強い姿勢や集中力は,同僚たちからも一目置かれるほどだった。Hさん自身も仕事にやりがいを感じていた。(問題 33)
就職 4 年目に大きな変化が起こった。新しくKさんが上司として赴任し,部下の一人一人に目標を考えさせ,臨機応変に動くように求めた。また,Hさんは初めて新入社員の教育担当係となり負担が増えた。自分でどうしてよいか判断に困ったHさんは,ささいなミスが続き,不眠にも悩まされるようになった。Hさんの変化に気付いた同僚が,かつての上司Jさんに連絡した。心配したJさんは,Kさんに相談した上でHさんから話を聞き,一緒に職場の健康管理センターを訪れた。落ち着きなく,「すぐにでも退職したい」と訴えるHさんに,L精神保健福祉士が初回面接を行った。その後,Hさんは,家族に付き添われVクリニックを受診し,広汎性発達障害の診断を受け,休職をすることになった。休職中もHさんは,L精神保健福祉士との面接を継続していたが,Hさんは,「何をしてもうまくいかない」と繰り返し訴えていた。(問題 34)
Hさんは,Vクリニックの発達障害の治療プログラムに参加し始めた。休職から 4か月が過ぎ,「自分で考え臨機応変に動くのは苦手だが,手順が分かる仕事は人より得意だ」と話すようになった。主治医から復職許可も出て,笑顔が見られるようになったHさんは,「そろそろ仕事に戻りたい」とL精神保健福祉士に語った。(問題 35)

問題 33
この時点で,Hさんが職場で経験していた状態として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問33

次の事例を読んで,問題 33 から問題 35 までについて答えなさい。

Hさん(26 歳,男性)は,融通が利かず冗談を真面目に受け取ってしまい,場に合った行動をとれないため,人付き合いが苦手であった。対人関係でうまくいかないことはあったが大学を卒業し,就職は志望通りの会社に決まった。配属先では,パソコンでの作業が中心で,自分のペースで仕事を進めることができた。上司Jさんは,Hさんに仕事について丁寧に説明し,本人が納得するやり方で仕事ができるように配慮していた。Hさんの良さをJさんが評価していたこともあり,粘り強い姿勢や集中力は,同僚たちからも一目置かれるほどだった。Hさん自身も仕事にやりがいを感じていた。(問題 33)
就職 4 年目に大きな変化が起こった。新しくKさんが上司として赴任し,部下の一人一人に目標を考えさせ,臨機応変に動くように求めた。また,Hさんは初めて新入社員の教育担当係となり負担が増えた。自分でどうしてよいか判断に困ったHさんは,ささいなミスが続き,不眠にも悩まされるようになった。Hさんの変化に気付いた同僚が,かつての上司Jさんに連絡した。心配したJさんは,Kさんに相談した上でHさんから話を聞き,一緒に職場の健康管理センターを訪れた。落ち着きなく,「すぐにでも退職したい」と訴えるHさんに,L精神保健福祉士が初回面接を行った。その後,Hさんは,家族に付き添われVクリニックを受診し,広汎性発達障害の診断を受け,休職をすることになった。休職中もHさんは,L精神保健福祉士との面接を継続していたが,Hさんは,「何をしてもうまくいかない」と繰り返し訴えていた。(問題 34)
Hさんは,Vクリニックの発達障害の治療プログラムに参加し始めた。休職から 4か月が過ぎ,「自分で考え臨機応変に動くのは苦手だが,手順が分かる仕事は人より得意だ」と話すようになった。主治医から復職許可も出て,笑顔が見られるようになったHさんは,「そろそろ仕事に戻りたい」とL精神保健福祉士に語った。(問題 35)

問題 34
L精神保健福祉士が,この時点で行う援助活動として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問34

次の事例を読んで,問題 33 から問題 35 までについて答えなさい。

Hさん(26 歳,男性)は,融通が利かず冗談を真面目に受け取ってしまい,場に合った行動をとれないため,人付き合いが苦手であった。対人関係でうまくいかないことはあったが大学を卒業し,就職は志望通りの会社に決まった。配属先では,パソコンでの作業が中心で,自分のペースで仕事を進めることができた。上司Jさんは,Hさんに仕事について丁寧に説明し,本人が納得するやり方で仕事ができるように配慮していた。Hさんの良さをJさんが評価していたこともあり,粘り強い姿勢や集中力は,同僚たちからも一目置かれるほどだった。Hさん自身も仕事にやりがいを感じていた。(問題 33)
就職 4 年目に大きな変化が起こった。新しくKさんが上司として赴任し,部下の一人一人に目標を考えさせ,臨機応変に動くように求めた。また,Hさんは初めて新入社員の教育担当係となり負担が増えた。自分でどうしてよいか判断に困ったHさんは,ささいなミスが続き,不眠にも悩まされるようになった。Hさんの変化に気付いた同僚が,かつての上司Jさんに連絡した。心配したJさんは,Kさんに相談した上でHさんから話を聞き,一緒に職場の健康管理センターを訪れた。落ち着きなく,「すぐにでも退職したい」と訴えるHさんに,L精神保健福祉士が初回面接を行った。その後,Hさんは,家族に付き添われVクリニックを受診し,広汎性発達障害の診断を受け,休職をすることになった。休職中もHさんは,L精神保健福祉士との面接を継続していたが,Hさんは,「何をしてもうまくいかない」と繰り返し訴えていた。(問題 34)
Hさんは,Vクリニックの発達障害の治療プログラムに参加し始めた。休職から 4か月が過ぎ,「自分で考え臨機応変に動くのは苦手だが,手順が分かる仕事は人より得意だ」と話すようになった。主治医から復職許可も出て,笑顔が見られるようになったHさんは,「そろそろ仕事に戻りたい」とL精神保健福祉士に語った。(問題 35)

問題 35
L精神保健福祉士が,この時点でHさんに行う提案として,適切なものを1 つ選びなさい。

問35

次のうち,精神保健福祉に関する法律と関連する事項の組合せとして,正しいものを 2 つ選びなさい。


1 精神病者監護法
都道府県立精神病院の設置

2 精神病院法
私宅監置の廃止

3 精神衛生法
任意入院の創設

4 精神保健法
精神医療審査会の設置

5 「精神保健福祉法」
精神障害者保健福祉手帳制度の創設


(注)「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

問36

地域活動支援センターで実習中の学生のMさんは,多くの利用者と接し,困っていることなどを話してもらえるような言葉がけを考えた。Mさんは,「私は,何事にも消極的で,優柔不断なところがあります。あなたはどうですか。また,生活の中で,うまくできないことは何ですか」と一人一人に聞いて回った。
その日の振り返りで,Mさんは,実習指導者である所長から次のような指摘を受けた。「積極的に利用者に話しかける姿勢は評価できます。しかし,障害や障害のある人をどのように捉えるかという点で,あの言葉がけはどうでしょうか。一度考えてみてください」

次のうち,所長がMさんに考えてもらいたかった精神障害者支援の理念や方法として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問37

Aさん(28 歳,男性)は,統合失調症により母親の同意の下にW精神科病院に医療保護入院している。最近は,幻聴や妄想などの陽性症状が消退しつつある。昨日,Aさんが出席した退院支援委員会が開かれ,Aさんは 3 か月後の退院に向けて入院を継続することになった。ところが今日になって,AさんはB退院後生活環境相談員(精神保健福祉士)に,「母親からもまだ退院は早いと言われているけど,やはり本当はすぐに退院したい。昨日は,なかなか言い出せなかった」と訴えてきた。

次の記述のうち,B退院後生活環境相談員のAさんへの対応として,適切なものを 2 つ選びなさい。


1 Aさんの考えを委員会のメンバーに伝えることができることを説明する。
2 主治医に代わって病状を詳しく説明する。
3 自分で退院について母親を説得するように説明する。
4 委員会の決定どおり 3 か月退院を待つように説明する。
5 退院請求の制度について再度説明する。

問38

精神科リハビリテーションに関する次の記述のうち,適切なものを 2 つ選びなさい。

1 専門職の介入を最大限に行って生活能力の改善を図る。
2 能力の向上だけでなく,自信を取り戻すことを助ける。
3 障害があっても,その人らしい生き方の実現を目指す。
4 医学的リハビリテーションを経て,他のアプローチを行う。
5 どのような環境にも適応できるように本人の技能を開発する。

問39

X障害者就業・生活支援センターのC就業支援担当者(精神保健福祉士)は,Dさん(23 歳,男性)から相談を受けた。Dさんは 18 歳で統合失調症の診断を受け,1 年前から週 3 日デイケアに通所している。車が好きで自動車整備士になるのが夢だったDさんは,最近,「自動車整備士は難しくても,せめてガソリンスタンドで働いてみたい」と強く思うようになったという。主治医に相談すると,「働くための支援が受けられれば考えてもよいのではないか」と言われ,デイケアのスタッフからは就労継続支援事業所の利用を勧められた。Dさんは,「就労継続支援事業所の作業は車と関係ないのでやる気が起きない。ガソリンスタンドのアルバイトに応募しようと思うが,いざとなると自信がない。でも,やっぱり僕は働きたい」と訴えた。


この時のC就業支援担当者の対応として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問40

精神科リハビリテーションの評価と計画策定に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問41

次の記述のうち,相談支援事業所における精神保健福祉士が行うアセスメントとして,正しいものを 1 つ選びなさい。

問42

入職して 3 年目のE精神保健福祉士は,長期入院患者が多い精神療養病棟に最近異動となった。新たに担当することになったFさん(51 歳,男性)は,入院して 10 年が経過しており,生活能力は低下しているが病状は比較的安定している。
Fさんが長期入院となったのは,母親の病気の治療などで,退院の受け入れ条件が整わなかったからである。早速,E精神保健福祉士がFさんと面接すると,退院には消極的であった。両親とも面接したところ,年金暮らしで楽ではないが,いつでも自宅に迎え入れたいとのことであった。

この時点でのE精神保健福祉士の援助として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問43

Gさんは,病状が不安定であったために精神科病院に長期入院となっていたが,最近は落ち着いている状態が続いている。Gさんの両親は既に他界し,唯一の親族である妹は遠方に住んでいる。
地域移行支援の依頼をGさんから受けた,N市の指定一般相談支援事業所に勤務する新人H精神保健福祉士は,Gさんの地域移行支援計画を立てるために助言を受けることにした。


H精神保健福祉士が受けた次の助言のうち,コンサルテーションとして,適切なものを 1 つ選びなさい。

問44

次のうち,相談援助機関とそこに配置されている専門職の組合せとして,正しいものを 1 つ選びなさい。

問45

精神保健福祉ボランティアの主な役割に関する次の記述のうち,適切なものを 2 つ選びなさい。

1 相談支援専門員の指導を受けて,訪問による相談援助活動を担う。
2 市民に精神障害についての正しい情報を知らせる。
3 精神障害者の地域における交流の機会を増やす。
4 学んだ知識を活用して,精神障害者の職場を開拓する。
5 地方公共団体の専門職不足を補う。

問46

ノーマライゼーションに立脚した精神保健福祉士の支援に関する次の記述のうち,適切なものを 1 つ選びなさい。

問47

社会資源に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問48

次の事例を読んで,問題 49 から問題 51 までについて答えなさい。


〔事 例〕
P市の保健福祉センターに勤務するJ精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)の下に,Kさん(18 歳,男性)の母親が相談に訪れた。一人息子のKさんが大学に入学したものの,「大学に行く気になれない」と言って自室にひきこもるようになったという。母親が大学に行くように言っても,Kさんは,「構わないでほしい」と言うばかりで,何度も言うとイライラして声を荒げるため,らちが明かない。父親は,「お前が甘やかして育てたから,弱い性格になってしまった。放っておけばよい」と言うので,夫婦で言い合いが繰り返された。母親は相談できる相手もいなく途方に暮れていたところ,たまたまP市の広報で精神保健相談について知ったという。母親によると,Kさんは元々人との交流が苦手で友達は少なく,家で読書をして過ごすことが多かった。中学生の頃には同級生にいじめられたと言って登校できない時期があった。今回は大学を休み始めた直後,「初日のガイダンスの時,どの教職員も自分の方だけを見て話をした。教職員と学生が話し合っている内容や素振りから,みんなが共謀して自分のことを監視していることが分かる」と話した。こうしたことから,母親はKさんがこのまま大学に行けなくなるのではないかと,とても心配し,最近は夜もよく眠れないほどであるという。(問題 49)

J精神保健福祉相談員は母親からさらに詳しく事情を聞いた上で,今後の対応について提案を行った。(問題 50)

その翌日の午後,母親からJ精神保健福祉相談員に電話があった。「私が昨日保健福祉センターに相談に行ったことを息子が知り,『自分のことを相談するなんて聞いていなかった。どんな相談をしたのか』と強く聞いてくるのです。私はうまく答えられなくて困ってしまったので電話しました。今,息子が私のそばにいるので直接話してほしい」と依頼された。(問題 51)


問題 49
この時点で,J精神保健福祉相談員が最も留意すべきこととして,適切なものを 1 つ選びなさい。

問49

次の事例を読んで,問題 49 から問題 51 までについて答えなさい。


〔事 例〕
P市の保健福祉センターに勤務するJ精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)の下に,Kさん(18 歳,男性)の母親が相談に訪れた。一人息子のKさんが大学に入学したものの,「大学に行く気になれない」と言って自室にひきこもるようになったという。母親が大学に行くように言っても,Kさんは,「構わないでほしい」と言うばかりで,何度も言うとイライラして声を荒げるため,らちが明かない。父親は,「お前が甘やかして育てたから,弱い性格になってしまった。放っておけばよい」と言うので,夫婦で言い合いが繰り返された。母親は相談できる相手もいなく途方に暮れていたところ,たまたまP市の広報で精神保健相談について知ったという。母親によると,Kさんは元々人との交流が苦手で友達は少なく,家で読書をして過ごすことが多かった。中学生の頃には同級生にいじめられたと言って登校できない時期があった。今回は大学を休み始めた直後,「初日のガイダンスの時,どの教職員も自分の方だけを見て話をした。教職員と学生が話し合っている内容や素振りから,みんなが共謀して自分のことを監視していることが分かる」と話した。こうしたことから,母親はKさんがこのまま大学に行けなくなるのではないかと,とても心配し,最近は夜もよく眠れないほどであるという。(問題 49)

J精神保健福祉相談員は母親からさらに詳しく事情を聞いた上で,今後の対応について提案を行った。(問題 50)

その翌日の午後,母親からJ精神保健福祉相談員に電話があった。「私が昨日保健福祉センターに相談に行ったことを息子が知り,『自分のことを相談するなんて聞いていなかった。どんな相談をしたのか』と強く聞いてくるのです。私はうまく答えられなくて困ってしまったので電話しました。今,息子が私のそばにいるので直接話してほしい」と依頼された。(問題 51)


問題 50
次の記述のうち,J精神保健福祉相談員が行った提案として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問50

次の事例を読んで,問題 49 から問題 51 までについて答えなさい。


〔事 例〕
P市の保健福祉センターに勤務するJ精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)の下に,Kさん(18 歳,男性)の母親が相談に訪れた。一人息子のKさんが大学に入学したものの,「大学に行く気になれない」と言って自室にひきこもるようになったという。母親が大学に行くように言っても,Kさんは,「構わないでほしい」と言うばかりで,何度も言うとイライラして声を荒げるため,らちが明かない。父親は,「お前が甘やかして育てたから,弱い性格になってしまった。放っておけばよい」と言うので,夫婦で言い合いが繰り返された。母親は相談できる相手もいなく途方に暮れていたところ,たまたまP市の広報で精神保健相談について知ったという。母親によると,Kさんは元々人との交流が苦手で友達は少なく,家で読書をして過ごすことが多かった。中学生の頃には同級生にいじめられたと言って登校できない時期があった。今回は大学を休み始めた直後,「初日のガイダンスの時,どの教職員も自分の方だけを見て話をした。教職員と学生が話し合っている内容や素振りから,みんなが共謀して自分のことを監視していることが分かる」と話した。こうしたことから,母親はKさんがこのまま大学に行けなくなるのではないかと,とても心配し,最近は夜もよく眠れないほどであるという。(問題 49)

J精神保健福祉相談員は母親からさらに詳しく事情を聞いた上で,今後の対応について提案を行った。(問題 50)

その翌日の午後,母親からJ精神保健福祉相談員に電話があった。「私が昨日保健福祉センターに相談に行ったことを息子が知り,『自分のことを相談するなんて聞いていなかった。どんな相談をしたのか』と強く聞いてくるのです。私はうまく答えられなくて困ってしまったので電話しました。今,息子が私のそばにいるので直接話してほしい」と依頼された。(問題 51)


問題 51
この場面でのJ精神保健福祉相談員の最初の対応として,適切なものを 1つ選びなさい。

問51

次の事例を読んで,問題 52 から問題 54 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Lさん(62 歳,男性)は幼い頃に両親を亡くし,20 歳代前半で統合失調症を発症した。精神科病院の入院を何度か経てQ市のY救護施設に入所してから,既に 20 年が経過している。Lさんは目立った症状もなく,施設の日課に沿って生活し,料理プログラムでは手際の良さを見せた。一方,プログラムとして食材の購入に出かけた際に,購入リストにある食材が見つからなくても店員に尋ねることができないことが目立った。また,プログラム以外では自室で好きな音楽を聴いて過ごすことが多く,他の利用者との交流はほとんどなかった。Y救護施設のM生活指導員(精神保健福祉士)は,Lさんには地域で暮らす力があると思い,面接を重ねた。そして,Lさんが面接に慣れてきた時点で,今後の希望や地域で暮らすことについて投げかけてみた。しかし,Lさんは,「施設を出て生活するなんて考えたこともない」「外の人はみんな冷たい」「特にしたいこともない」と言うばかりだった。(問題 52)

ある日,M生活指導員は,長期入院を経てアパートで暮らすピアサポーターを施設に招き入所者との懇談会を開催した。懇談会に参加したLさんは,ピアサポーターの話を真剣な面持ちで聞き入っていた。(問題 53)

その後,Lさんは漠然と地域で暮らしたいと思うようになり,面接でその思いを表現するようになった。そこで,M生活指導員はLさんの思いを実現するために,Y救護施設が確保したアパートの空き室での宿泊体験を提案した。宿泊体験の結果,Lさんは買物やゴミ出しがうまくできないこと,お金を計画的に使うのが難しいこと,日常の小さな困りごとを相談できる人がそばにいないと不安を感じることが分かった。M生活指導員は,Lさんが施設を退所し,地域での生活に必要な支援体制を整えるべく,関係者に呼びかけてケア会議を開催した。(問題 54)

問題 52
この時点のM生活指導員のLさんに対する働きかけとして,適切なものを1 つ選びなさい。

問52

次の事例を読んで,問題 52 から問題 54 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Lさん(62 歳,男性)は幼い頃に両親を亡くし,20 歳代前半で統合失調症を発症した。精神科病院の入院を何度か経てQ市のY救護施設に入所してから,既に 20 年が経過している。Lさんは目立った症状もなく,施設の日課に沿って生活し,料理プログラムでは手際の良さを見せた。一方,プログラムとして食材の購入に出かけた際に,購入リストにある食材が見つからなくても店員に尋ねることができないことが目立った。また,プログラム以外では自室で好きな音楽を聴いて過ごすことが多く,他の利用者との交流はほとんどなかった。Y救護施設のM生活指導員(精神保健福祉士)は,Lさんには地域で暮らす力があると思い,面接を重ねた。そして,Lさんが面接に慣れてきた時点で,今後の希望や地域で暮らすことについて投げかけてみた。しかし,Lさんは,「施設を出て生活するなんて考えたこともない」「外の人はみんな冷たい」「特にしたいこともない」と言うばかりだった。(問題 52)

ある日,M生活指導員は,長期入院を経てアパートで暮らすピアサポーターを施設に招き入所者との懇談会を開催した。懇談会に参加したLさんは,ピアサポーターの話を真剣な面持ちで聞き入っていた。(問題 53)

その後,Lさんは漠然と地域で暮らしたいと思うようになり,面接でその思いを表現するようになった。そこで,M生活指導員はLさんの思いを実現するために,Y救護施設が確保したアパートの空き室での宿泊体験を提案した。宿泊体験の結果,Lさんは買物やゴミ出しがうまくできないこと,お金を計画的に使うのが難しいこと,日常の小さな困りごとを相談できる人がそばにいないと不安を感じることが分かった。M生活指導員は,Lさんが施設を退所し,地域での生活に必要な支援体制を整えるべく,関係者に呼びかけてケア会議を開催した。(問題 54)

問題 53
この場面でM生活指導員がピアサポーターに期待した役割として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問53

次の事例を読んで,問題 52 から問題 54 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Lさん(62 歳,男性)は幼い頃に両親を亡くし,20 歳代前半で統合失調症を発症した。精神科病院の入院を何度か経てQ市のY救護施設に入所してから,既に 20 年が経過している。Lさんは目立った症状もなく,施設の日課に沿って生活し,料理プログラムでは手際の良さを見せた。一方,プログラムとして食材の購入に出かけた際に,購入リストにある食材が見つからなくても店員に尋ねることができないことが目立った。また,プログラム以外では自室で好きな音楽を聴いて過ごすことが多く,他の利用者との交流はほとんどなかった。Y救護施設のM生活指導員(精神保健福祉士)は,Lさんには地域で暮らす力があると思い,面接を重ねた。そして,Lさんが面接に慣れてきた時点で,今後の希望や地域で暮らすことについて投げかけてみた。しかし,Lさんは,「施設を出て生活するなんて考えたこともない」「外の人はみんな冷たい」「特にしたいこともない」と言うばかりだった。(問題 52)

ある日,M生活指導員は,長期入院を経てアパートで暮らすピアサポーターを施設に招き入所者との懇談会を開催した。懇談会に参加したLさんは,ピアサポーターの話を真剣な面持ちで聞き入っていた。(問題 53)

その後,Lさんは漠然と地域で暮らしたいと思うようになり,面接でその思いを表現するようになった。そこで,M生活指導員はLさんの思いを実現するために,Y救護施設が確保したアパートの空き室での宿泊体験を提案した。宿泊体験の結果,Lさんは買物やゴミ出しがうまくできないこと,お金を計画的に使うのが難しいこと,日常の小さな困りごとを相談できる人がそばにいないと不安を感じることが分かった。M生活指導員は,Lさんが施設を退所し,地域での生活に必要な支援体制を整えるべく,関係者に呼びかけてケア会議を開催した。(問題 54)

問題 54
次の記述のうち,M生活指導員がケア会議で出席者に提案した現時点での支援計画として,適切なものを 2 つ選びなさい。

1 居宅介護事業者が,家事に関わる援助を行う。
2 基幹相談支援センターが,成年後見制度利用支援事業を開始する。
3 相談支援事業者が,身近な日常生活の相談を担う。
4 就労移行支援事業者が,就労に向けた訓練を行う。
5 生活保護の担当者が,住宅入居等支援事業を開始する。

問54

次の事例を読んで,問題 55 から問題 57 までについて答えなさい。


〔事 例〕
A精神保健福祉士がキャンパスソーシャルワーカーとして勤務するZ大学の地域で,震度 6 強の地震が発生した。Z大学の構内には大きな被害がなく,地震発生当日から出勤可能な教職員による建造物の確認や,学生への連絡が始まった。A精神保健福祉士も出勤可能であったため,日頃から相談を受けていた学生たちに連絡を取った。(問題 55)

地震発生後 1 週間で大学は再開し,A精神保健福祉士の所属する学生支援センターでは,学生の長期的支援の必要性からメンタルサポートチームを立ち上げた。チームはA精神保健福祉士に加え,大学に籍を置く医師(精神科医),保健師,臨床心理士がメンバーとなり,活動を開始した。(問題 56)

その後,A精神保健福祉士は,地震前から欠席が多く,これまで支援してきたBさん(19 歳,男性)に連絡を取った。今回の地震によりBさんと両親の住む自宅は半壊し,避難所に家族と一緒に身を寄せていた。面談はBさんと母親の希望もあり,避難所の空きスペースを使い,両親同席のもと行われた。Bさんはやや疲れた様子であったが,現状を丁寧に話した。面談の中で,父親が被災前からうつ病を患っていたことが分かった。父親は職場の上司によるパワーハラスメントから病気を発症し,入院,休職した。退院後は通院し,服薬を継続していた。ところが今回の地震により,通院先だけでなく近隣の病院も被災し,医療が受けられず,薬が手に入らない状況である。
Bさんと母親は,最近眠れずに表情も乏しい父親を心配していた。父親は,「もうだめだ」「何も考えられない」とA精神保健福祉士に言った。(問題 57)


問題 55
この時点のA精神保健福祉士による対応として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問55

次の事例を読んで,問題 55 から問題 57 までについて答えなさい。


〔事 例〕
A精神保健福祉士がキャンパスソーシャルワーカーとして勤務するZ大学の地域で,震度 6 強の地震が発生した。Z大学の構内には大きな被害がなく,地震発生当日から出勤可能な教職員による建造物の確認や,学生への連絡が始まった。A精神保健福祉士も出勤可能であったため,日頃から相談を受けていた学生たちに連絡を取った。(問題 55)

地震発生後 1 週間で大学は再開し,A精神保健福祉士の所属する学生支援センターでは,学生の長期的支援の必要性からメンタルサポートチームを立ち上げた。チームはA精神保健福祉士に加え,大学に籍を置く医師(精神科医),保健師,臨床心理士がメンバーとなり,活動を開始した。(問題 56)

その後,A精神保健福祉士は,地震前から欠席が多く,これまで支援してきたBさん(19 歳,男性)に連絡を取った。今回の地震によりBさんと両親の住む自宅は半壊し,避難所に家族と一緒に身を寄せていた。面談はBさんと母親の希望もあり,避難所の空きスペースを使い,両親同席のもと行われた。Bさんはやや疲れた様子であったが,現状を丁寧に話した。面談の中で,父親が被災前からうつ病を患っていたことが分かった。父親は職場の上司によるパワーハラスメントから病気を発症し,入院,休職した。退院後は通院し,服薬を継続していた。ところが今回の地震により,通院先だけでなく近隣の病院も被災し,医療が受けられず,薬が手に入らない状況である。
Bさんと母親は,最近眠れずに表情も乏しい父親を心配していた。父親は,「もうだめだ」「何も考えられない」とA精神保健福祉士に言った。(問題 57)


問題 56
この時点のA精神保健福祉士の対応として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問56

次の事例を読んで,問題 55 から問題 57 までについて答えなさい。


〔事 例〕
A精神保健福祉士がキャンパスソーシャルワーカーとして勤務するZ大学の地域で,震度 6 強の地震が発生した。Z大学の構内には大きな被害がなく,地震発生当日から出勤可能な教職員による建造物の確認や,学生への連絡が始まった。A精神保健福祉士も出勤可能であったため,日頃から相談を受けていた学生たちに連絡を取った。(問題 55)

地震発生後 1 週間で大学は再開し,A精神保健福祉士の所属する学生支援センターでは,学生の長期的支援の必要性からメンタルサポートチームを立ち上げた。チームはA精神保健福祉士に加え,大学に籍を置く医師(精神科医),保健師,臨床心理士がメンバーとなり,活動を開始した。(問題 56)

その後,A精神保健福祉士は,地震前から欠席が多く,これまで支援してきたBさん(19 歳,男性)に連絡を取った。今回の地震によりBさんと両親の住む自宅は半壊し,避難所に家族と一緒に身を寄せていた。面談はBさんと母親の希望もあり,避難所の空きスペースを使い,両親同席のもと行われた。Bさんはやや疲れた様子であったが,現状を丁寧に話した。面談の中で,父親が被災前からうつ病を患っていたことが分かった。父親は職場の上司によるパワーハラスメントから病気を発症し,入院,休職した。退院後は通院し,服薬を継続していた。ところが今回の地震により,通院先だけでなく近隣の病院も被災し,医療が受けられず,薬が手に入らない状況である。
Bさんと母親は,最近眠れずに表情も乏しい父親を心配していた。父親は,「もうだめだ」「何も考えられない」とA精神保健福祉士に言った。(問題 57)


問題 57
この時点のA精神保健福祉士による対応として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問57

次の事例を読んで,問題 58 から問題 60 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Cさん(35 歳,女性)は 18 歳で統合失調症を発症,入院を経験しながらも農業大学校卒業後,父が代表の農業法人で果実加工部門を担当している。 4 年前に農業高校教員と結婚,両親と同居し, 1 歳 6 か月の娘がいる。妊娠中から再発や育児と仕事の両立の不安を語っていたが,家族や通院先のD精神保健福祉士の支援のほか,母親教室で再会した高校時代の友人Eさんとの交流にも支えられてきた。昨年 4 月父が急死し,その後外来受診が増えた。「育児にも仕事にもほとんど手がつかない」「あまり眠れないし,もう何もかも放り出したい」などと訴えるので,D精神保健福祉士は面接と訪問の回数を増やした。(問題 58)

昨年 6 月,「もう疲れた,休みたい」と任意入院したが,入院中に何度も面会に来てくれたEさんの支えもあり, 9 月には退院した。
農業法人は,今年 4 月から夫が代表を務めてくれることになり,Cさんは自分の将来について考えられるようになった。そんな時,病院を退職しソーシャルワーカー事務所を開業していたD精神保健福祉士からCさんとEさんにお茶会の誘いがあった。
「子育ての悩みを話そう」というものだったので,二人は喜んで参加した。その場では,D精神保健福祉士も自身の子育てや仕事に関する悩みを打ち明けたので,CさんもEさんも日頃の思いを存分に話すことができた。D精神保健福祉士は,「自分たちと同じように,悩みがあっても相談できない親たちは多いだろう。父親も含めて,親たちが地域で気軽に交流できる緩やかなつながりを作りましょう」と二人に働きかけた。(問題 59)

しかし,D精神保健福祉士は準備を続けるうちに,自分の立場が,専門職としての活動なのか当事者としての思いなのか戸惑い,相談したいと考えた。(問題 60)


問題 58
次のうち,D精神保健福祉士が用いたアプローチとして,適切なものを 1つ選びなさい。

問58

次の事例を読んで,問題 58 から問題 60 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Cさん(35 歳,女性)は 18 歳で統合失調症を発症,入院を経験しながらも農業大学校卒業後,父が代表の農業法人で果実加工部門を担当している。 4 年前に農業高校教員と結婚,両親と同居し, 1 歳 6 か月の娘がいる。妊娠中から再発や育児と仕事の両立の不安を語っていたが,家族や通院先のD精神保健福祉士の支援のほか,母親教室で再会した高校時代の友人Eさんとの交流にも支えられてきた。昨年 4 月父が急死し,その後外来受診が増えた。「育児にも仕事にもほとんど手がつかない」「あまり眠れないし,もう何もかも放り出したい」などと訴えるので,D精神保健福祉士は面接と訪問の回数を増やした。(問題 58)

昨年 6 月,「もう疲れた,休みたい」と任意入院したが,入院中に何度も面会に来てくれたEさんの支えもあり, 9 月には退院した。
農業法人は,今年 4 月から夫が代表を務めてくれることになり,Cさんは自分の将来について考えられるようになった。そんな時,病院を退職しソーシャルワーカー事務所を開業していたD精神保健福祉士からCさんとEさんにお茶会の誘いがあった。
「子育ての悩みを話そう」というものだったので,二人は喜んで参加した。その場では,D精神保健福祉士も自身の子育てや仕事に関する悩みを打ち明けたので,CさんもEさんも日頃の思いを存分に話すことができた。D精神保健福祉士は,「自分たちと同じように,悩みがあっても相談できない親たちは多いだろう。父親も含めて,親たちが地域で気軽に交流できる緩やかなつながりを作りましょう」と二人に働きかけた。(問題 59)

しかし,D精神保健福祉士は準備を続けるうちに,自分の立場が,専門職としての活動なのか当事者としての思いなのか戸惑い,相談したいと考えた。(問題 60)


問題 59
次のうち,D精神保健福祉士が用いた方法として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問59

次の事例を読んで,問題 58 から問題 60 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Cさん(35 歳,女性)は 18 歳で統合失調症を発症,入院を経験しながらも農業大学校卒業後,父が代表の農業法人で果実加工部門を担当している。 4 年前に農業高校教員と結婚,両親と同居し, 1 歳 6 か月の娘がいる。妊娠中から再発や育児と仕事の両立の不安を語っていたが,家族や通院先のD精神保健福祉士の支援のほか,母親教室で再会した高校時代の友人Eさんとの交流にも支えられてきた。昨年 4 月父が急死し,その後外来受診が増えた。「育児にも仕事にもほとんど手がつかない」「あまり眠れないし,もう何もかも放り出したい」などと訴えるので,D精神保健福祉士は面接と訪問の回数を増やした。(問題 58)

昨年 6 月,「もう疲れた,休みたい」と任意入院したが,入院中に何度も面会に来てくれたEさんの支えもあり, 9 月には退院した。
農業法人は,今年 4 月から夫が代表を務めてくれることになり,Cさんは自分の将来について考えられるようになった。そんな時,病院を退職しソーシャルワーカー事務所を開業していたD精神保健福祉士からCさんとEさんにお茶会の誘いがあった。
「子育ての悩みを話そう」というものだったので,二人は喜んで参加した。その場では,D精神保健福祉士も自身の子育てや仕事に関する悩みを打ち明けたので,CさんもEさんも日頃の思いを存分に話すことができた。D精神保健福祉士は,「自分たちと同じように,悩みがあっても相談できない親たちは多いだろう。父親も含めて,親たちが地域で気軽に交流できる緩やかなつながりを作りましょう」と二人に働きかけた。(問題 59)

しかし,D精神保健福祉士は準備を続けるうちに,自分の立場が,専門職としての活動なのか当事者としての思いなのか戸惑い,相談したいと考えた。(問題 60)


問題 60
この時点のD精神保健福祉士が相談をする相手として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問60

「精神保健福祉法」に規定されている入院に関する次の記述のうち,正しいものを 2 つ選びなさい。


1 精神科病院の管理者は,精神障害者を入院させる場合,本人の同意に基づいて入院が行われるように努めなければならない。

2 任意入院は,精神保健指定医の診察により,24 時間以内に限り退院を制限することができる。

3 医療保護入院は,本人の同意がなくても,家族等のうちいずれかの者の同意に基づき行われる。

4 医療保護入院は,患者に家族等がいない場合,都道府県知事の同意により入院させることができる。

5 措置入院は,自傷他害のおそれがあると認めた場合,警察署長の権限により入院させることができる。


(注)「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

問61

精神保健福祉士法の規定に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問62

障害者基本法に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

(注)「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

問63

自立支援医療(精神通院医療)に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問64

発達障害者の支援に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問65

Fさん(65 歳,女性)は,統合失調症で精神科病院に長期入院していたが,5 年前に退院し,アパートで単身生活を送っている。 2 か月前に自宅の廊下で転倒してから,立ち上がりや歩行が不安定となり,入浴に一部介助が必要となった。さらに洗濯,掃除などの家事を一人で行うことも厳しくなってきた。そこでFさんは,精神科病院への定期通院時に病院のG精神保健福祉士に,何か援助を受けることができないか相談した。

次のうち,要介護認定の申請支援を行いながらG精神保健福祉士が提案したサービスとして,最も適切なものを 1 つ選びなさい。

問66

精神障害者への経済的な支援に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問67

精神障害者の生活支援に関わる民間組織や人材のうち,社会福祉法に規定されているものとして,正しいものを 1 つ選びなさい。

問68

精神保健参与員の役割に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問69

次の事例を読んで,問題 70 から問題 72 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Hさん(46 歳,男性)は 25 歳の時に統合失調症を発症し,数回入院した。その後,通院を続けてきたが,服薬を怠ることがあり,ときに症状の増悪が認められた。Hさんは高齢の母親を頼って二人暮らしをしていた。時折万引き行為をしたが,今までは服役したことはなかった。43 歳の時の窃盗により,実刑判決を受けて服役することとなった。
受刑開始後,保護観察所による生活環境の調整が行われたところ,Hさんの引受人は母親とされていたが,その後しばらくして,母親は他界してしまった。母親の他に身寄りはなく,また,Hさんの状態から,刑事施設から出た後に直ちに就労することは困難と考えられ,住込み就労を目指すことはできないと思われた。そこで,刑事施設は,Hさんを特別調整の候補者に選定し,その刑事施設の所在する都道府県にあるU保護観察所に連絡をした。U保護観察所の長は,保護観察官にHさんの状況を確認させた結果,特別調整の対象とする必要があると考え,V組織に協力を依頼した。(問題 70)

V組織の担当者は,刑事施設でHさんと面談を重ねて,刑事施設から出た後の希望を丁寧に聞き取った。そして,U保護観察所に依頼して必要な書面を取り寄せるなどしつつ,希望に沿った生活ができるよう,相談支援事業者や市町村の担当窓口に,必要な対応をするよう求めた。そして,関係者が連携して調整をした結果,Hさんは刑事施設から出た後に,生活保護を受けながらアパートで単身生活をすることができるめどが立った。
その後しばらくして,地方更生保護委員会は,Hさんに対して,刑期満了を待たずして,地域で一定の制約の下,生活をすることを認めた。(問題 71)

刑事施設から出た後のHさんは,通院をしながら,精神科デイケアにも通い,対人関係がスムーズになった。その後,Hさんは,犯歴を承知で雇用する旨を保護観察所に登録しているJさんの経営する会社に雇用され,配送準備の仕事に就き,現在も継続して就労している。(問題 72)


問題 70
次のうち,V組織として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問70

次の事例を読んで,問題 70 から問題 72 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Hさん(46 歳,男性)は 25 歳の時に統合失調症を発症し,数回入院した。その後,通院を続けてきたが,服薬を怠ることがあり,ときに症状の増悪が認められた。Hさんは高齢の母親を頼って二人暮らしをしていた。時折万引き行為をしたが,今までは服役したことはなかった。43 歳の時の窃盗により,実刑判決を受けて服役することとなった。
受刑開始後,保護観察所による生活環境の調整が行われたところ,Hさんの引受人は母親とされていたが,その後しばらくして,母親は他界してしまった。母親の他に身寄りはなく,また,Hさんの状態から,刑事施設から出た後に直ちに就労することは困難と考えられ,住込み就労を目指すことはできないと思われた。そこで,刑事施設は,Hさんを特別調整の候補者に選定し,その刑事施設の所在する都道府県にあるU保護観察所に連絡をした。U保護観察所の長は,保護観察官にHさんの状況を確認させた結果,特別調整の対象とする必要があると考え,V組織に協力を依頼した。(問題 70)

V組織の担当者は,刑事施設でHさんと面談を重ねて,刑事施設から出た後の希望を丁寧に聞き取った。そして,U保護観察所に依頼して必要な書面を取り寄せるなどしつつ,希望に沿った生活ができるよう,相談支援事業者や市町村の担当窓口に,必要な対応をするよう求めた。そして,関係者が連携して調整をした結果,Hさんは刑事施設から出た後に,生活保護を受けながらアパートで単身生活をすることができるめどが立った。
その後しばらくして,地方更生保護委員会は,Hさんに対して,刑期満了を待たずして,地域で一定の制約の下,生活をすることを認めた。(問題 71)

刑事施設から出た後のHさんは,通院をしながら,精神科デイケアにも通い,対人関係がスムーズになった。その後,Hさんは,犯歴を承知で雇用する旨を保護観察所に登録しているJさんの経営する会社に雇用され,配送準備の仕事に就き,現在も継続して就労している。(問題 72)


問題 71
次のうち,Hさんの退所の形態として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問71

次の事例を読んで,問題 70 から問題 72 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Hさん(46 歳,男性)は 25 歳の時に統合失調症を発症し,数回入院した。その後,通院を続けてきたが,服薬を怠ることがあり,ときに症状の増悪が認められた。Hさんは高齢の母親を頼って二人暮らしをしていた。時折万引き行為をしたが,今までは服役したことはなかった。43 歳の時の窃盗により,実刑判決を受けて服役することとなった。
受刑開始後,保護観察所による生活環境の調整が行われたところ,Hさんの引受人は母親とされていたが,その後しばらくして,母親は他界してしまった。母親の他に身寄りはなく,また,Hさんの状態から,刑事施設から出た後に直ちに就労することは困難と考えられ,住込み就労を目指すことはできないと思われた。そこで,刑事施設は,Hさんを特別調整の候補者に選定し,その刑事施設の所在する都道府県にあるU保護観察所に連絡をした。U保護観察所の長は,保護観察官にHさんの状況を確認させた結果,特別調整の対象とする必要があると考え,V組織に協力を依頼した。(問題 70)

V組織の担当者は,刑事施設でHさんと面談を重ねて,刑事施設から出た後の希望を丁寧に聞き取った。そして,U保護観察所に依頼して必要な書面を取り寄せるなどしつつ,希望に沿った生活ができるよう,相談支援事業者や市町村の担当窓口に,必要な対応をするよう求めた。そして,関係者が連携して調整をした結果,Hさんは刑事施設から出た後に,生活保護を受けながらアパートで単身生活をすることができるめどが立った。
その後しばらくして,地方更生保護委員会は,Hさんに対して,刑期満了を待たずして,地域で一定の制約の下,生活をすることを認めた。(問題 71)

刑事施設から出た後のHさんは,通院をしながら,精神科デイケアにも通い,対人関係がスムーズになった。その後,Hさんは,犯歴を承知で雇用する旨を保護観察所に登録しているJさんの経営する会社に雇用され,配送準備の仕事に就き,現在も継続して就労している。(問題 72)


問題 72
次のうち,Jさんの役割として,適切なものを 1 つ選びなさい。

問72

「障害者虐待防止法」に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

(注)「障害者虐待防止法」とは,「障害者虐待の防止,障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。

問73

「障害者総合支援法」に基づく地域定着支援を活用した居住支援に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

問74

精神障害者の就労支援に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

問75

次のうち,市町村の精神保健福祉業務として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問76

次のうち,保健所の精神保健福祉業務として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問77

次の事例を読んで,問題 78 から問題 80 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Kさん(38 歳,女性)は,大学を卒業後にIT企業で勤務。 5 年前に対人関係のトラブルから抑うつと希死念慮が出現し,W精神科病院を受診したところ,うつ病と診断され,短期間ではあるが入院した。Kさんは退院後,通院を続け抑うつはほぼ消失したが,気力が続かず,疲れやすく,働き続ける自信をなくして退職し,自宅でひきこもりがちな生活をしていた。
2 年前に,同じW精神科病院に入院していた人が就労したと知ったことから,「自分も仕事がしたい」と就職に興味を持ち,W精神科病院のL精神保健福祉士に相談をした。面談を通じて,Kさんは一般企業での就労を希望していること,体力は低下しているが症状は落ち着いていること,ITの技術もあることが分かった。L精神保健福祉士は,一定期間の訓練後にはKさんが一般企業への就労も可能であると考え,近隣のX機関を紹介した。X機関ではM精神保健福祉士が個別支援計画を作成し,Kさんの利用が始まった。(問題 78)

KさんがX機関を 1 年利用した後,KさんとM精神保健福祉士の間で今後の方向性が話し合われた。Kさんは,「私もそろそろ一般企業でITの技術を生かして働きたいと思っています。ただ,病気のことを理解した上で職務内容を調整してくれる職場で働きたいのですが」と語った。M精神保健福祉士は,法律に定められた障害者向けの雇用制度があることを説明した。その後,KさんとM精神保健福祉士は,障害者向
けの求人を斡旋している公共のY機関を訪れた。Y機関では,A担当者が対応した。(問題 79)

A担当者は,KさんにIT企業を斡旋した。そのIT企業はKさんを障害者雇用率に算定して雇用することにした。(問題 80)


問題 78
次のうち,Kさんが利用したX機関として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問78

次の事例を読んで,問題 78 から問題 80 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Kさん(38 歳,女性)は,大学を卒業後にIT企業で勤務。 5 年前に対人関係のトラブルから抑うつと希死念慮が出現し,W精神科病院を受診したところ,うつ病と診断され,短期間ではあるが入院した。Kさんは退院後,通院を続け抑うつはほぼ消失したが,気力が続かず,疲れやすく,働き続ける自信をなくして退職し,自宅でひきこもりがちな生活をしていた。
2 年前に,同じW精神科病院に入院していた人が就労したと知ったことから,「自分も仕事がしたい」と就職に興味を持ち,W精神科病院のL精神保健福祉士に相談をした。面談を通じて,Kさんは一般企業での就労を希望していること,体力は低下しているが症状は落ち着いていること,ITの技術もあることが分かった。L精神保健福祉士は,一定期間の訓練後にはKさんが一般企業への就労も可能であると考え,近隣のX機関を紹介した。X機関ではM精神保健福祉士が個別支援計画を作成し,Kさんの利用が始まった。(問題 78)

KさんがX機関を 1 年利用した後,KさんとM精神保健福祉士の間で今後の方向性が話し合われた。Kさんは,「私もそろそろ一般企業でITの技術を生かして働きたいと思っています。ただ,病気のことを理解した上で職務内容を調整してくれる職場で働きたいのですが」と語った。M精神保健福祉士は,法律に定められた障害者向けの雇用制度があることを説明した。その後,KさんとM精神保健福祉士は,障害者向
けの求人を斡旋している公共のY機関を訪れた。Y機関では,A担当者が対応した。(問題 79)

A担当者は,KさんにIT企業を斡旋した。そのIT企業はKさんを障害者雇用率に算定して雇用することにした。(問題 80)


問題 79
次のうち,A担当者の職の名称として,正しいものを 1 つ選びなさい。

問79

次の事例を読んで,問題 78 から問題 80 までについて答えなさい。


〔事 例〕
Kさん(38 歳,女性)は,大学を卒業後にIT企業で勤務。 5 年前に対人関係のトラブルから抑うつと希死念慮が出現し,W精神科病院を受診したところ,うつ病と診断され,短期間ではあるが入院した。Kさんは退院後,通院を続け抑うつはほぼ消失したが,気力が続かず,疲れやすく,働き続ける自信をなくして退職し,自宅でひきこもりがちな生活をしていた。
2 年前に,同じW精神科病院に入院していた人が就労したと知ったことから,「自分も仕事がしたい」と就職に興味を持ち,W精神科病院のL精神保健福祉士に相談をした。面談を通じて,Kさんは一般企業での就労を希望していること,体力は低下しているが症状は落ち着いていること,ITの技術もあることが分かった。L精神保健福祉士は,一定期間の訓練後にはKさんが一般企業への就労も可能であると考え,近隣のX機関を紹介した。X機関ではM精神保健福祉士が個別支援計画を作成し,Kさんの利用が始まった。(問題 78)

KさんがX機関を 1 年利用した後,KさんとM精神保健福祉士の間で今後の方向性が話し合われた。Kさんは,「私もそろそろ一般企業でITの技術を生かして働きたいと思っています。ただ,病気のことを理解した上で職務内容を調整してくれる職場で働きたいのですが」と語った。M精神保健福祉士は,法律に定められた障害者向けの雇用制度があることを説明した。その後,KさんとM精神保健福祉士は,障害者向
けの求人を斡旋している公共のY機関を訪れた。Y機関では,A担当者が対応した。(問題 79)

A担当者は,KさんにIT企業を斡旋した。そのIT企業はKさんを障害者雇用率に算定して雇用することにした。(問題 80)


問題 80
次のうち,A担当者がKさんにIT企業を斡旋する前に確かめたこととして,正しいものを 1 つ選びなさい。

問80

身体の標準的な成長・発達に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問81

加齢に伴う生理機能の変化に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問82

心臓の正常解剖に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問83

感染症に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問84

生活習慣病に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問85

レビー小体型認知症に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問86

精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM- 5 )に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問87

次の記述のうち,大脳の前頭葉の説明として,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問88

気分に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問89

感覚・知覚に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問90

記憶に関する次の記述のうち,エピソード記憶の例として,最も 適切なものを 1 つ選びなさい。

問91

適応機制に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問92

系統的脱感作法の説明として,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問93

カウンセラーの次の発言のうち,来談者中心療法における「受容」の応答例として,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問94

次のうち,所得格差を示す指標として,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問95

日本におけるコミュニティ政策の展開に関する次の記述のうち,最も 適切なものを 1 つ選びなさい。

問96

人間のライフサイクルに関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問97

「平成 27 年版高齢社会白書」(内閣府)に基づく一人暮らし高齢者の意識に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問98

社会理論における行為に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問99

社会的役割に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問100

ラベリング論の説明として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問101

セン(Sen, A.)が提唱した「潜在能力capabilities)」に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問102

OECDの「より良い暮らしイニシアチブ」で用いられる「より良い暮らし指標」(Better Life Index:BLI)の内容として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問103

社会福祉事業法制定時における社会福祉法人創設の趣旨に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問104

ラウントリー(Rowntree, B.S.)が実施したヨーク調査に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問105

「社会保障制度改革国民会議報告書~確かな社会保障を将来世代に伝えるための道筋~」(2013 年(平成 25 年)8 月)において示された社会保障制度改革に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問106

個人の福祉ニードに関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問107

自殺対策基本法に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問108

「平成 27 年版厚生労働白書」における日本の人口動向に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

(注)「夫婦の完結出生児数」とは,結婚持続期間(結婚からの経過期間)15~19 年夫婦の平均出生子ども数であり,夫婦の最終的な平均子ども数とみなされる。

問109

「子供の貧困対策に関する大綱」(2014 年(平成 26 年)8 月閣議決定)に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問110

「平成 24 年版働く女性の実情」(厚生労働省)に示された家族を介護する者の仕事と介護の両立の状況と課題に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問111

地域福祉の学説に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問112

日本における地域福祉の前史に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問113

ソーシャルアクションに関する次の記述のうち,適切なも のを 2 つ選びなさい。


1 欧米におけるソーシャルアクションの源流は,1960 年代のアメリカの福祉権活動とされている。

2 戦前の方面委員による救護法制定・実施の運動は,ソーシャルアクションの事例とされる。

3 ソーシャルアクションは,コミュニティオーガニゼーションと密接に関わるソーシャルワークの方法である。

4 ソーシャルアクションは当事者の活動に限られ,福祉専門職は関わらないとされる。

5 ソーシャルアクションの展開過程には,住民の理解の促進及び世論形成は含まれない。

問114

事例を読んで,社会福祉協議会に配置されているA 地域福祉コーディネーター(社会福祉士)の対応として,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

〔事 例〕
N町のB 民生委員より,A 地域福祉コーディネーターのところに,近頃,子どもの貧困問題に直面することが多く,全国的にも学習支援や子ども食堂の取組が注目されていることから,N町でも同様の活動を始めたいとの相談があった。

問115

介護保険制度と地域福祉に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問116

民生委員・児童委員に関する法の規定についての次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問117

地域福祉に係る専門職及び組織に関する次の記述のうち,正し いも のを 1つ選びなさい。

(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

問118

災害時における支援に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問119

福祉計画等における圏域に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問120

社会福祉法に定める共同募金に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問121

地方公共団体が関わる社会保険等に関する次の記述のうち,正し いも のを1 つ選びなさい。

問122

社会福祉制度の利用に関する次の記述のうち,正し いものを 1 つ選びなさい。

(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

問123

社会福祉における専門職に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問124

1990 年(平成 2 年)以降の行財政等の動向に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

(注)1 「地方分権一括法」とは,「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」のことである。
2 「三位一体の改革」とは,「経済財政運営と構造改革に関する基本方針 2003」(いわゆる「骨太の方針 2003」,平成 15 年 6 月 27 日閣議決定)などに基づいて行われた一連の地方財政改革をいう。

問125

福祉計画等の策定に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問126

介護保険事業支援計画の内容に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問127

日本の社会保障の歴史的展開に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問128

「平成 25 年度社会保障費用統計」(国立社会保障・人口問題研究所)の内容に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問129

雇用保険制度に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問130

事例を読んで,C さんの年金の取扱いに関する次の記述のうち,最も 適切なものを 1 つ選びなさい。


〔事 例〕
先天性の視覚障害で,全盲のC さん(25 歳,子どもなし)は,20 歳になった翌月から 1 級の障害基礎年金を受給している。これまでは,仕事に就かず,年金以外に
ほとんど収入はなかったが,今年からU社に就職し,厚生年金に加入した。C さんの視覚障害は,今後も回復が見込めないものとする。

問131

公的年金の給付内容に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問132

事例を読んで,D さんの保険給付に関する次の記述のうち,正し いも のを1 つ選びなさい。


〔事 例〕
健康保険の被保険者であるD さんは,勤務先の業務がない日に自動車の運転を誤って電柱に衝突し,骨折したため病院に入院し,翌日から会社を休んだ。

問133

諸外国における社会保障制度に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問134

事例を読んで,E 相談支援専門員(社会福祉士)がF さんに提案するサービスとして,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。


〔事 例〕
F さん(30 歳,男性)は大学在学中に統合失調症を発症し,精神科病院に入院していたが,投薬治療やピアサポーターの励まし,E 相談支援専門員の相談支援により,退院後は一人暮らしの希望を持つようになり,この度,アパートの契約もでき退院の運びとなった。F さんは就労経験や福祉サービスの利用経験がないので,一人暮らしの際に必要なことを身につけるために自分にふさわしいサービスを紹介してもらいたいと,E 相談支援専門員に相談した。

問135

2005 年(平成 17 年)に制定された障害者自立支援法の内容として,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問136

「障害者総合支援法」における自治体の役割に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

問137

「障害者総合支援法」に規定されている特定相談支援事業として行う こ と とさ れている も のを 2 つ選びなさい。


1 基本相談支援
2 障害児相談支援
3 地域移行支援
4 地域定着支援
5 計画相談支援

問138

障害者手帳に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問139

障害者の法律上の定義に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

(注)「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

問140

事例を読んで,この時点におけるP市障害者虐待防止センターの対応として,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。


〔事 例〕
精神障害のあるG さん(45 歳,女性)は,父親(78 歳)と二人暮らしである。母親は病死し,きょうだいはいない。最近,G さんは,自分の障害年金が入っている預金通帳の残高が知らない間に減っていることに気付いた。G さんは,父親が貯金を黙って下ろしているのではないかと疑い,父親に尋ねた。父親は否定し,大事には至らなかったが暴力を振るわれたとのことであった。相談を受けた民生委員は,直ちにP市障害者虐待防止センターに通報した。

問141

生活保護制度について,国,都道府県及び市町村の役割に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問142

生活保護の動向に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問143

生活保護の実施に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問144

現行の生活保護基準に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問145

日本の公的扶助と公的年金保険の特質に関する次の記述のうち,正し いものを 1 つ選びなさい。

問146

事例を読んで,生活保護制度における自立支援について,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。


〔事 例〕
H さん(55 歳)は,仕事中頻繁に飲酒していたことから解雇され,預貯金も底をついたので生活保護を受け始めたところ,アルコール依存症の診断を受けた。担当の生活保護ケースワーカーはH さんと話し合いの上,自立支援の計画を作成することになった。

問147

生活保護の決定と実施に関する次の記述のうち,正し いも のを 2 つ選びなさい。


1 他の法律に定める扶助は,生活保護法による保護に優先して行われる。

2 生活に困窮していても借金がある場合は,保護を受けることができない。

3 資力調査等に日時を要する場合は,保護の開始の申請から 60 日まで保護の決定を延ばすことができる。

4 急迫した状況にある場合は,資産等の調査を待たずに保護を開始することができる。

5 生活保護法による生活扶助は,居宅よりも保護施設において行うことが優先される。

問148

「平成 25 年度国民医療費の概況」(厚生労働省)に基づく,我が国の医療費に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問149

医療機関の基準に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問150

保健所に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

(注)「感染症法」とは,「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」のことである。

問151

医療・福祉の専門職に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問152

事例を読んで,この時点において,J さんに対する医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が行う支援として,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。


〔事 例〕
J さん(40 歳,女性)は正社員で,病院で重症筋無力症の初期(重症度Ⅰ)と診断された。現在の症状はごく軽度で仕事に支障はないが,医師からは,進行性疾患な
ので,今後のことを院内の医療福祉相談室で相談するよう勧められた。J さんは,医療ソーシャルワーカーに今後も今の仕事を継続したいと話した。

問153

K さん(20 歳,男子大学生)は, 2 週間前にスノーボードの事故で脊椎損傷になり,特定機能病院に搬送され,入院となった。現在,両下肢不全麻痺があり,リハビリテーションが必要だが拒否しており,怒りや落ち込みなど精神的に不安定な状態にある。

K さんの担当になった医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が医療ソーシャルワーカー業務指針に沿って援助計画を立案するに当たって行うこととして,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

(注)1 医療ソーシャルワーカー業務指針は,平成 14 年 11 月 29 日に改定されたものである。(厚生労働省健康局長通知)
2 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

問154

地域連携クリティカルパスに関する次の記述のうち,適切なも のを 1 つ選びなさい。

問155

「高齢者虐待防止法」,「児童虐待防止法」及び「障害者虐待防止法」に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

(注)1 「高齢者虐待防止法」とは,「高齢者虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
2 「児童虐待防止法」とは,「児童虐待の防止等に関する法律」のことである。
3 「障害者虐待防止法」とは,「障害者虐待の防止,障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。

問156

日本国憲法における社会権を具体化する立法の外国人への適用に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

(注)「永住外国人」とは,特別永住者及び法務大臣による許可を得た永住資格者(一般永住者)のことである。

問157

次のうち,日常生活自立支援事業における日常的金銭管理の根拠を民法上の典型契約に求める場合,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。

問158

国家賠償法に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問159

保佐及び補助に関する次の記述のうち,正し いも のを 1 つ選びなさい。

問160

次のうち,成年後見登記事項証明書の交付事務を取り扱う組織として,正し いものを 1 つ選びなさい。

問161

事例を読んで,関係当事者の民事責任の説明に関する次の記述のうち,最も 適切なも のを 1 つ選びなさい。


〔事 例〕
V社会福祉法人が設置したグループホーム内で,利用者L が他の利用者Mを突き飛ばしてケガを負わせた。ホームの職員A は,L に腹を立て,事実関係も確認せず,その場にL を長時間正座させ,他の利用者らの面前でL を叱り続けた。これが原因で,L は体調を大きく崩して,長期の入院加療を余儀なくされた。