運行管理者試験の模試

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試験の説明

トラック、バス、タクシーなどの営業用自動車の運行の安全確保のためにも設けられた国家資格です。

合格基準
① 原則として、総得点が満点の60%(30問中18問)以上であること。
② (1)~(4)の出題分野ごとに正解が1問以上であり、(5)については正解が2問以上であること。

開始時間
現在時間

問1

一般貨物自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の事業計画の変更に関す る次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は 考慮しないものとする。

問2

貨物自動車運送事業法に定める運行管理者等の義務についての次の文中、A、B、C、Dに入るべき字句の組み合わせはどれか。

1. 運行管理者は、【A】にその業務を行わなければならない。
2. 一般貨物自動車運送事業者は、運行管理者に対し、法令で定める業務を行うため必要な【B】を与えなければならない。
3. 一般貨物自動車運送事業者は、運行管理者がその業務として行う助言を【C】しなければならず、事業用自動車の運転者その他の従業員は、運行管理者がその業務として行う【D】に従わなければならない。


1. 指導 2. 考慮 3. 誠実 4. 権限
5. 適切 6. 地位 7. 尊重 8. 勧告

問3

次の記述のうち、貨物自動車運送事業の運行管理者の行わなければならない業務として、正しいものを2つ選びなさい。 なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないも のとする。

1.事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者を常時選 「任しておくこと。

2.異常気象その他の理由により輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、乗務員に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講ずること。

3.法令の規定により、死者又は負傷者(法令に掲げる傷害を受けた者)が生じた事故を引き起こした者等特定の運転者に対し、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせること。

4.乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し、並びにこれらの施設を適切に管理し、及び保守すること。

問4

貨物自動車運送事業の事業用自動車の運転者に対する点呼に関する次の記述のうち、正しいものをすべて選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。


1. 乗務前の点呼は、対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法)により行われなければならない。ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良 であると認められる営業所において、貨物自動車運送事業者が点呼を行う場 合にあっては、当該事業者は、国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。

2. 乗務終了後の点呼においては、「道路運送車両法第47条の2第1項及び第 2項の規定による点検(日常点検)の実施又はその確認」について報告を求め、及び確認を行う。

3. 運行管理者の業務を補助させるために選任された補助者に対し、点呼の一部を行わせる場合にあっても、当該営業所において選任されている運行管理 者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の3分の1以上でなければならない。

4. 運転者が所属する営業所において、アルコール検知器により酒気帯びの有 無について確認を行う場合には、当該営業所に備えられたアルコール検知器を用いて行わなければならないが、当該アルコール検知器が故障等により使用できない場合は、当該アルコール検知器と同等の性能を有したものであれば、当該営業所に備えられたものでなくてもこれを使用して確認することが できる。

問5

次の自動車事故に関する記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づく国土交通大臣への報告を要するものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 事業用自動車の運転者が運転操作を誤り、当該事業用自動車が道路の側壁 に衝突した後、運転席側を下にして横転した状態で道路上に停車した。この事故で、当該運転者が10日間の医師の治療を要する傷害を負った。

2. 事業用自動車が雨天時に緩い下り坂の道路を走行中、前を走行していた自動車が速度超過によりカーブを曲がりきれずにガードレールに衝突する事故 を起こした。そこに当該事業用自動車が追突し、さらに後続の自動車も次々と衝突する事故となり、9台の自動車が衝突し10 名の負傷者が生じた。

3、事業用自動車が右折の際、原動機付自転車と接触し、当該原動機付自転車 が転倒した。この事故で、原動機付自転車の運転者に通院による 30 日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

4. 事業用自動車が、高速自動車国道法に定める高速自動車国道を走行中、前方に事故で停車していた乗用車の発見が遅れたため、当該乗用車に追突した。そこに当該事業用自動車の後続車5台が次々と衝突する多重事故となった。この事故で、当該高速自動車国道が2時間にわたり自動車の通行が禁止となった。

問6

一般貨物自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の過労運転の防止等に関する貨物自動車運送事業輸送安全規則等の規定についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

問7

次の記述のうち、一般貨物自動車運送事業者の運転者(以下「運転者」という。)が遵守しなければならない事項として誤っているものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問8

一般貨物自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の事業用自動車の運行に係る記録等に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.事業者は、運転者が転任、退職その他の理由により運転者でなくなった場合には、直ちに、当該運転者に係る法令に基づき作成した運転者台帳に運転者でなくなった年月日及び理由を記載し、これを2年間保存しなければならない。

2.事業者は、法令の規定により点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者ごとに点呼を行った旨、報告、確認及び指示の内容並びに法令で定める所定の事項を記録し、かつ、その記録を1年間保存しなければならない。

3.事業者は、法令の規定により運行指示書を作成した場合には、当該運行指示書及びその写しを、運行の終了の日から1年間保存しなければならない。

4.事業者は、事業用自動車に係る事故が発生した場合には、事故の発生日時 等所定の事項を記録し、その記録を当該事業用自動車の運行を管理する営業所において2年間保存しなければならない。

問9

道路運送車両法の自動車の登録等についての次の記述のうち、誤っているものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問10

自動車の検査等についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載 されている事項以外は考慮しないものとする。

1.国土交通大臣の行う自動車(検査対象外軽自動車及び小型特殊自動車を除く。以下同じ。)の検査は、新規検査、継続検査、臨時検査、構造等変更検査 「及び予備検査の5種類である。

2.自動車検査証の有効期間の起算日については、自動車検査証の有効期間が満了する日の2ヵ月前(離島に使用の本拠の位置を有する自動車を除く。)から当 該期間が満了する日までの間に継続検査を行い、当該自動車検査証に有効期間 を記入する場合は、当該自動車検査証の有効期間が満了する日の翌日とする。

3.自動車運送事業の用に供する自動車は、自動車検査証を当該自動車又は当該 「自動車の所属する営業所に備え付けなければ、運行の用に供してはならない。

4.初めて自動車検査証の交付を受ける車両総重量 7,990 キログラムの貨物の 運送の用に供する自動車については、当該自動車検査証の有効期間は2年で ある。

問11

道路運送車両法に定める自動車の整備命令等についての次の文中、A、B、Cに入るべき字句として正しいものを選びなさい。

地方運輸局長は、自動車が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は 適合しない状態にあるとき(同法第54条の2第1項に規定するときを除く。)は、 当該自動車の【A】に対し、保安基準に適合しなくなるおそれをなくするため、又は保安基準に適合させるために必要な整備を行うべきことを【B】ことができる。この場合において、地方運輸局長は、保安基準に適合しない状態 にある当該自動車の Aに対し、当該自動車が保安基準に適合するに至る までの間の運行に関し、当該自動車の使用の方法又は【C】その他の保安上又は公害防止その他の環境保全上必要な指示をすることができる。

A 1. 使用者 / 2.所有者
B 1. 命ずる / 2. 勧告する
C 1. 使用の制限 / 2. 経路の制限

問12

道路運送車両の保安基準及びその細目を定める告示についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、 解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.火薬類(省令に掲げる数量以下のものを除く。)を運送する自動車、指定数量以上の高圧ガス(可燃性ガス及び酸素に限る。)を運送する自動車及び危険物の規制に関する政令に掲げる指定数量以上の危険物を運送する自動車には、消火器を備えなければならない。(被牽引自動車の場合を除く。)

2.自動車に備えなければならない後写鏡は、取付部付近の自動車の最外側よ り突出している部分の最下部が地上 2.0メートル以下のものは、当該部分が歩行者等に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造でなければならない。

3.自動車の後面には、夜間にその後方150メートルの距離から走行用前照灯 で照射した場合にその反射光を照射位置から確認できる赤色の後部反射器を備えなければならない。

4.自動車は、告示で定める方法により測定した場合において、長さ(セミトレーラにあっては、連結装置中心から当該セミトレーラの後端までの水平距離)12メートル、幅2.5メートル、高さ 4.1メートルを超えてはならない。

問13

道路交通法に定める車両通行帯等についての次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっ ては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問14

道路交通法に定める追越し等についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.車両は、トンネル内の車両通行帯が設けられている道路の部分(道路標識等により追越しが禁止されているものを除く。)においては、他の車両を追い 越すことができる。

2.車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下「前車」という。)の右側を通行しなければならない。ただし、前車 が法令の規定により右折をするため道路の中央又は右側端に寄って通行しているときは、前車を追越してはならない。

3.車両は、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため、停止し、若しくは停止しようとして徐行している車両等に追いついたと きは、その前方にある車両等の側方を通過して当該車両等の前方に割り込 み、又はその前方を横切ってはならない。

4.車両は、進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方 から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、速やかに進路を変更しなければならない。

問15

道路交通法に定める停車及び駐車等についての次の記述のうち、誤っているものを1つなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問16

道路交通法に定める運転者及び使用者の義務等についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答 にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.自動車の使用者等が法令の規定に違反し、当該違反により自動車の運転者が道路交通法第66条(過労運転等の禁止)に掲げる行為をした場合において、自動車の使用者がその者の業務に関し自動車を使用することが著しく道路に おける交通の危険を生じさせるおそれがあると認めるときは、当該違反に係 る自動車の使用の本拠の位置を管轄する都道府県公安委員会は、当該自動車の使用者に対し、6ヵ月を超えない範囲内で期間を定めて、当該違反に係る自動車を運転してはならない旨を命ずることができる。

2.自動車を運転する場合においては、当該自動車が停止しているときを除 き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又 は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができない ものに限る。)を通話(傷病者の救護等のため当該自動車の走行中に緊急やむ を得ずに行うものを除く。)のために使用してはならない。

3.車両等に積載している物が道路に転落し、又は飛散したときは、必ず道路 管理者に通報するものとし、当該道路管理者からの指示があるまでは、転落 し、又は飛散した物を除去してはならない。

4.自動車の運転者は、故障その他の理由により高速自動車国道等の本線車道若しくはこれに接する加速車線、減速車線若しくは登坂車線(以下「本線車道 等」という。)において当該自動車を運転することができなくなったときは、 政令で定めるところにより、当該自動車が故障その他の理由により停止しているものであることを表示しなければならないが、本線車道等に接する路肩若しくは路側帯においては、この限りではない。

問17

車両等の運転者が道路交通法に定める規定に違反した場合等の措置について の次の文中、A、B、Cに入るべき字句として正しいものを選びなさい。

車両等の運転者が道路交通法若しくは同法に基づく命令の規定又は同法の規 定に基づく【】した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の【】の業務に関してなされたものであると認めるときは、都道府県公安委 員会は、内閣府令で定めるところにより、当該車両等の使用者が道路運送法の 規定による自動車運送事業者、貨物利用運送事業法の規定による第二種貨物利用運送事業を経営する者であるときは当該事業者及び当該事業を監督する行政庁に対し、当該車両等の使用者がこれらの事業者以外の者であるときは当該車両等の使用者に対し、当該【】を通知するものとする。

A 1. 処分に違反 /2. 指示に違反
B 1. 運行管理者 /2. 使用者
C 1. 違反の内容 /2. 指示の内容

問18

労働基準法(以下「法」という。)の定めに関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたって は、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者 は、当事者間の合意がある場合を除き、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

2. 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(法第14条(契約期間等)第1項各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならない。

3. 労働者は、労働契約の締結に際し使用者から明示された賃金、労働時間その他の労働条件が事実と相違する場合においては、少なくとも 30 日前に使用者に予告したうえで、当該労働契約を解除することができる。

4. 法第 106 条に基づき使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就 業規則、時間外労働・休日労働に関する協定等を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働 省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない。

問19

労働基準法に定める就業規則についての次の記述のうち、誤っているものを 1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問20

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準』等に定める貨物自動車運送 「事業に従事する自動車運転者の拘束時間及び休息期間についての次の文中、A、B、C、Dに入るべき字句を選びなさい。
ただし、1人乗務で、フェリーには乗船しないものとし、また、隔日勤務に就く場合には該当しないものとする。

(1) 1日(始業時刻から起算して24時間をいう。以下同じ。)についての拘束時間は、【A】を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であって も、1日についての拘束時間の限度(最大拘束時間)は、【B】とすること。 この場合において、1日についての拘束時間が 15 時間を超える回数は、 1週間について2回以内とすること。

(2) 業務の必要上、勤務の終了後継続8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合には、当分の間、一定期間における全勤務回数の2分の1を限度 に、休息期間を拘束時間の途中及び拘束時間の経過直後に分割して与えるこ とができるものとする。この場合において、分割された休息期間は、1日に おいて1回当たり継続【C】以上、合計【D】以上でなければならないものとする。

1. 4時間 2. 5時間 3. 8時間 4. 10 時間
5. 13時間 6. 14時間 7. 15時間 8. 16 時間

問21

貨物自動車運送事業の「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)及び厚生労働省労働基準局長の定める「一般乗用旅客自 動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者の拘束時間及び休息期間の特 例について」(以下「特例通達」という。)等に関する次の記述のうち、誤っている ものを選びなさい。なお、解答にあ たっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問22

下表の1~3は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者(隔日勤務に就く運転者以外のもの。)の1年間における各月の拘束時間の例を示したものである。下表の空欄A、B、Cについて、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に適合するものを1つ選びなさい。
なお、「1カ 月についての拘束時間の延長に関する労使協定」があるものとする。

問23

下表は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の1ヵ月の勤務状況の例を示したものであるが、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に 定める拘束時間及び運転時間等に照らし、次の中から違反している事項を1つ選びなさい。
なお、1人乗務とし、「1ヵ月についての拘束時間の延長に関する労使協定」があり、下表の1カ 月は、当該協定により1ヵ月についての拘束時間を延長することができる月に該当するものとする。また、「時間外労働及び休日労働に関する労使協定」があるものとする。

問24

運行管理者の日常業務の記録等に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.運行管理者は、選任された運転者ごとに採用時に提出させた履歴書が、法令で定める運転者台帳の記載事項の内容を概ね網羅していることから、これを当該台帳として使用し、索引簿なども作成のうえ、営業所に備え管理して いる。

2.運行管理者は、事業者が定めた勤務時間及び乗務時間の範囲内で、運転者 が過労とならないよう十分考慮しながら、天候や道路状況などを勘案しつつ、乗務割を作成している。なお、乗務については、早めに運転者に知らせ るため、事前に予定を示すことにしている。

3.運行管理者は、事業用自動車の運行中に暴風雪等に遭遇した場合、運転者 から迅速に状況を報告させるとともに、その状況に応じて、運行休止を含め た具体的な指示を行うこととしている。また、報告を受けた事項や指示した内容については、異常気象時等の措置として、詳細に記録している。

4.運行管理者は、運転者に法令に基づく運行指示書を携行させ、運行させている途中において、自然災害により運行経路の変更を余儀なくされた。このため、当該運行管理者は、営業所に保管する当該運行指示書の写しにその変 更した内容を記載するとともに、当該運転者に対して電話等により変更の指 示を行ったが、携行させている運行指示書については帰庫後提出させ、運行 管理者自ら当該変更内容を記載のうえ保管し、運行の安全確保を図った。

問25

一般貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導・監督に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以 外は考慮しないものとする。

1.飲酒は、速度感覚の麻痺、視力の低下、反応時間の遅れ、眠気が生じるなど自動車の運転に極めて深刻な影響を及ぼす。個人差はあるものの、体内に 入ったビール 500 ミリリットル(アルコール5%)が分解処理されるのに概ね 2時間が目安とされていることから、乗務前日の飲酒・酒量については、運転に影響のないよう十分気をつけることを運転者に指導している。

2.他の自動車に追従して走行するときは、常に「秒」の意識をもって自車の速 度と制動距離(ブレーキが効きはじめてから止まるまでに走った距離)に留意 し、前車への追突の危険が発生した場合でも安全に停止できるよう、制動距離と同程度の車間距離を保って運転するよう指導している。

3.平成28年中の事業用貨物自動車が第1当事者となった人身事故の類型別 発生状況をみると、「追突」が全体の約半分を占めており、最多となってい る。この事実を踏まえ、運転者に対しては日頃より、適正な車間距離の確保 や前方への注意を怠らないことを指導している。

4.平成 28 年における交通事故統計によれば、人口10万人当たり死者数については、65 歳以上の高齢者層は全年齢層の約2倍となっており、高齢者が事 故により死亡するリスクが特に高いので、運行する際に、歩道や路肩に高齢 歩行者を発見したときは、その動静に注意をはらって、運転を行うよう運転者に指導している。

問26

事業用自動車の運転者の健康管理に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.事業者は、業務に従事する運転者に対し法令で定める健康診断を受診させ、その結果に基づいて健康診断個人票を作成して5年間保存している。 また、運転者が自ら受けた健康診断の結果を提出したものについても同様に 保存している。

2.事業者や運行管理者は、点呼等の際に、運転者が意識や言葉に異常な症状 があり普段と様子が違うときには、すぐに専門医療機関で受診させている。 また、運転者に対し、脳血管疾患の症状について理解させ、そうした症状があった際にすぐに申告させるように努めている。

3.事業者は、深夜(夜11時出庫)を中心とした業務に常時従事する運転者に対し、法令に定める定期健康診断を1年に1回、必ず、定期的に受診させる ようにしている。

4.事業者は、脳血管疾患の予防のため、運転者の健康状態や疾患につながる生活習慣の適切な把握・管理に努めるとともに、これらの疾患は定期健康診断において容易に発見することができることから、運転者に確実に受診させている。

問27

自動車の運転に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、解答 にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.四輪車を運転する場合、二輪車との衝突事故を防止するための注意点とし て、二輪車は死角に入りやすいため、その存在に気づきにくく、また、2) 二輪車は速度が実際より速く感じたり、距離が近くに見えたりする特性があ る。したがって、運転者に対してこのような点に注意するよう指導する必要 がある。

2.前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界 や見え方が異なり、大型車の場合には運転席が高いため、車間距離をつめて もあまり危険に感じない傾向となるので、この点に注意して常に適正な車間
距離をとるよう運転者を指導する必要がある。

3.夜間等の運転において、の見えにくい時間帯に自車の存在を知らせるため早めの前照灯の点灯、より広範囲を照射する走行用前照灯(ハイビーム)の 積極的な活用、他の道路利用者をげん惑させないよう適切なすれ違い用前 照灯(ロービーム)への切替えの励行、を運転者に対し指導する必要がある。

4.衝突被害軽減ブレーキについては、同装置が正常に作動していても、走行時の周囲の環境によっては障害物を正しく認識できないことや、衝突を回避 できないことがあるため、当該装置が備えられている自動車の運転者に対 し、当該装置を過信せず、細心の注意をはらって運転するよう指導する必要がある。

問28

交通事故防止対策に関する次の記述のうち、適切なもを選びなさい。なお、 解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものと する。

1.適性診断は、運転者の運転能力、運転態度及び性格等を客観的に把握し、 運転の適性を判定することにより、運転に適さない者を運転者として選任し ないようにするためのものであり、ヒューマンエラーによる交通事故の発生 を未然に防止するための有効な手段となっている。

2.ドライブレコーダーは、事故時の映像だけでなく、運転者のブレーキ操作やハンドル操作などの運転状況を記録し、解析することにより運転のクセ等 を読み取ることができるものがあり、運行管理者が行う運転者の安全運転の 指導に活用されている。

3.平成28年中の自動車乗車中死者の状況をみると、シートベルト非着用時の致死率は、着用時の致死率の10倍以上となっている。他方、自動車乗車 中死者のシートベルト非着用者の割合は、全体の約 40 % を占めていること から、シートベルトの確実な着用は死亡事故防止の有効な手段となっている。

4.交通事故の多くは、見かけ上運転者の運転操作ミスや交通違反等の人的要 因によって発生しているが、その背景には、運転操作を誤ったり、交通違反 せざるを得なかったりすることに繋がる背景要因が潜んでいることが少なく ない。したがって、事業用自動車による事故防止を着実に推進するために は、事故の背景にある運行管理その他の要因を総合的に調査・分析することが重要である。

問29

荷主から貨物自動車運送事業者に対し、往路と復路において、それぞれ荷積みと荷下ろしを行うよう運送の依頼があった。これを受けて、運行管理者として 運転者に対し当該運送の指示をするため、次に示す当日の運行計画」を立てた。

「当日の運行計画」
往路
○ A営業所を7時30分に出庫し、20キロメートル離れたB地点まで平均時
速 30 キロメートルで走行する。
○ B地点において30分間の荷積みを行う。
○ B地点から 150 キロメートル離れたC地点までの間、一部高速自動車国道 を利用し、平均時速 45 キロメートルで走行して、C地点に 12時00分に到着する。
○ C地点において20分間の荷下ろし後、1時間の休憩をとる。 復路
○ 休憩後、C地点を13時20分に出発し、荷積みのため 30 キロメートル離れたD地点まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ D地点において30分間の荷積みを行う。
○ 荷下ろしのため 90 キロメートル離れたE地点まで平均時速 30 キロメート 「ルで走行し、E地点にて20分間の荷下ろしを行う。
○ 荷下ろし後、帰庫のためE地点から 40 キロメートル離れたA営業所まで 平均時速 30 キロメートルで走行し、A営業所には 19時30分に帰庫する。

[問題]
B地点とC地点の間の運転時間について、正しいものを選びなさい。

なお、解答にあたって は、「当日の運行計画」及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないも のとする。

問30

荷主から貨物自動車運送事業者に対し、往路と復路において、それぞれ荷積みと荷下ろしを行うよう運送の依頼があった。これを受けて、運行管理者として 運転者に対し当該運送の指示をするため、次に示す当日の運行計画」を立てた。

「当日の運行計画」
往路
○ A営業所を7時30分に出庫し、20キロメートル離れたB地点まで平均時
速 30 キロメートルで走行する。
○ B地点において30分間の荷積みを行う。
○ B地点から 150 キロメートル離れたC地点までの間、一部高速自動車国道 を利用し、平均時速 45 キロメートルで走行して、C地点に 12時00分に到着する。
○ C地点において20分間の荷下ろし後、1時間の休憩をとる。 復路
○ 休憩後、C地点を13時20分に出発し、荷積みのため 30 キロメートル離れたD地点まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ D地点において30分間の荷積みを行う。
○ 荷下ろしのため 90 キロメートル離れたE地点まで平均時速 30 キロメート 「ルで走行し、E地点にて20分間の荷下ろしを行う。
○ 荷下ろし後、帰庫のためE地点から 40 キロメートル離れたA営業所まで 平均時速 30 キロメートルで走行し、A営業所には 19時30分に帰庫する。

[問題]
当該運転者の前日の運転時間は9時間であり、また、当該運転者の翌日の運転時間は8時間 50 分と予定した。当日を特定日とした場合の2日を平均 した1日当たりの運転時間は、「自動車運転者の労働時間等の改善のための 基準」(以下「改善基準」という。)に照らし、違反しているか。

なお、解答にあたって は、「当日の運行計画」及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないも のとする。

問31

荷主から貨物自動車運送事業者に対し、往路と復路において、それぞれ荷積みと荷下ろしを行うよう運送の依頼があった。これを受けて、運行管理者として 運転者に対し当該運送の指示をするため、次に示す当日の運行計画」を立てた。

「当日の運行計画」
往路
○ A営業所を7時30分に出庫し、20キロメートル離れたB地点まで平均時
速 30 キロメートルで走行する。
○ B地点において30分間の荷積みを行う。
○ B地点から 150 キロメートル離れたC地点までの間、一部高速自動車国道 を利用し、平均時速 45 キロメートルで走行して、C地点に 12時00分に到着する。
○ C地点において20分間の荷下ろし後、1時間の休憩をとる。 復路
○ 休憩後、C地点を13時20分に出発し、荷積みのため 30 キロメートル離れたD地点まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ D地点において30分間の荷積みを行う。
○ 荷下ろしのため 90 キロメートル離れたE地点まで平均時速 30 キロメート 「ルで走行し、E地点にて20分間の荷下ろしを行う。
○ 荷下ろし後、帰庫のためE地点から 40 キロメートル離れたA営業所まで 平均時速 30 キロメートルで走行し、A営業所には 19時30分に帰庫する。

[問題]
当日の全運行において、連続運転時間は「改善基準」に照らし、違反しているか。

なお、解答にあたって は、「当日の運行計画」及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないも のとする。

問32

運行管理者が次の事業用普通トラックの事故報告に基づき、この事故の要因分析を行ったうえで、同種事故の再発を防止するための対策として、最も直接 的に有効と考えられる組合せを選びなさい。
なお、解答にあたっては、<事故の概要>及び<事故関連情報>に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

<事故の概要>
当該トラックは、17時頃、霧で見通しの悪い高速道路を走行中、居眠り運転 により渋滞車列の最後尾にいた乗用車に追突した。当該トラックは当該乗用車 を中央分離帯に押し出したのち、前方の乗用車3台に次々と追突し、通行帯上 に停止した。
この事故により、最初に追突された乗用車に乗車していた3人が死亡し、当 該トラックの運転者を含む7人が重軽傷を負った。当時霧のため当該道路の最 高速度は時速50キロメートルに制限されていたが、当該トラックは追突直前 には時速80キロメートルで走行していた。

く事故関連情報>
○ 当該運転者は、事故日前日運行先に積雪があり、帰庫時間が5時間程度遅 くなって業務を早朝5時に終了した。その後、事故当日の正午に乗務前点呼 を受け出庫した。
○ 当該運転者は、事故日前1ヵ月間の勤務において、拘束時間及び休息期間 について複数回の「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」違反が あった。
○ 当該運転者に対する乗務前点呼はアルコール検知器を使用し対面で行われ ていた。また、この営業所においては、営業所長が運行管理者として選任さ れていたが補助者の選任がされておらず、運行管理者が不在のときは点呼が実施されていなかった。
○ 当該営業所では、年度ごとの教育計画に基づき、所長自ら月1回ミーティングを実施していたが、交通事故を惹起した場合の社会的影響の大きさや、疲労などの生理的要因による交通事故の危険性などについて理解させる指導・教育が不足していた。
○ 当該運転者は、採用後2年が経過していたが、初任運転者に対する適性診 断を受診していなかった。
○ 当該事業者は、年2回の定期健康診断の実施計画に基づき実施しており、当該運転者は、これらの定期健康診断を受診していた。
○ 当該トラックは、法令で定められた日常点検及び定期点検を実施してい た。また、速度抑制装置(スピードリミッター)が取り付けられていた。

<事故の再発防止対策>
ア:運行管理者は、運転者に対して、交通事故を惹起した場合の社会的影響の大きさや過労が運転に及ぼす危険性を認識させ、疲労や眠気を感じた場合は直ちに運転を中止し、休憩するよう指導を徹底する。
イ:運行管理者は、関係法令及び自動車運転者の労働時間等の改善のための基準に違反しないよう、日頃から運転者の運行状況を確実に把握し、適切な乗務割を作成する。また、運転者に対しては、点呼の際適切な運行指示を行う。
ウ:事業者は、点呼の際に点呼実施者が不在にならないよう、適正な数の運行管理者又は補助者を配置するなど、運行管理を適切に実施するための体制を整備する。
エ:運行管理者は、法に定められた適性診断を、運転者に確実に受診させるとともに、その結果を活用し、個々の運転者の特性に応じた指導を行う。
オ:事業者は、運転者に対して、疾病が交通事故の要因となるおそれがあることを正しく理解させ、定期的な健康診断結果に基づき、自ら生活習慣の改善を図るなど、適切な心身の健康管理を行うことの重要性を理解させる。
カ:事業者は、自社の事業用自動車に衝突被害軽減ブレーキ装置の導入を促進する。その際、運転者に対し、当該装置の性能限界を正しく理解させ、装置に頼り過ぎた運転とならないように指導を行う。
キ:運行管理者は、点呼を実施する際、運転者の体調や疲労の蓄積などをきちんと確認し、疲労等により安全な運転を継続することができないおそれがあるときは、当該運転者を交替させる措置をとる。
ク:法令で定められた日常点検及び定期点検整備を確実に実施する。その際、速度抑制装置の正常な作動についても、警告灯により確認する。

問33

一般旅客自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の事業計画の変更等に関する次の記述のうち、誤っているものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以 外は考慮しないものとする。

問34

道路運送法に定める一般旅客自動車運送事業の運行管理者等の義務について の次の文中、A、B、C、Dに入るべき字句を
選びなさい。

1. 運行管理者は、【A】にその業務を行わなければならない。
2. 一般旅客自動車運送事業者は、運行管理者に対し、法令で定める業務を行うため必要な【B】を与えなければならない。
3. 一般旅客自動車運送事業者は、運行管理者がその業務として行う助言を【C】しなければならず、事業用自動車の運転者その他の従業員は、運行管理者がその業務として行う【D】に従わなければならない。

1. 指導 2. 考慮 3. 誠実 4. 権限
5. 適切 6. 地位 7. 尊重 8. 勧告

問35

次の記述のうち、旅客自動車運送事業の運行管理者の行わなければならない業務として、正しいものを2つ選びなさい。 なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.一般旅客自動車運送事業の運行管理者にあっては、事業計画(路線定期運行を行う一般乗合旅客自動車運送事業者にあっては、事業計画及び運行計 画)の遂行に十分な数の事業用自動車の運転者を常時選任しておかなければ ならない。

2.一般貸切旅客自動車運送事業の運行管理者にあっては、夜間において長距 離の運行を行う事業用自動車に乗務する運転者に対して、当該乗務の途中に おいて少なくとも1回電話その他の方法により点呼を行わなければならない。

3.路線定期運行を行う一般乗合旅客自動車運送事業の運行管理者にあって は、主な停留所の名称、当該停留所の発車時刻及び到着時刻その他運行に必 要な事項を記載した運行表を作成し、かつ、これを事業用自動車の運転者に 携行させなければならない。

4・一般旅客自動車運送事業の運行管理者にあっては、乗務員が有効に利用することができるように、営業所、自動車車庫その他営業所又は自動車車庫付 近の適切な場所に、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える 必要がある場合又は乗務員が勤務時間中に仮眠する機会がある場合は、睡眠 又は仮眠に必要な施設を整備しなければならない。

問36

旅客自動車運送事業の事業用自動車の運転者に対する点呼に関する次の記述のうち、正しいものを選びなさい。 なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.点呼は、運行管理者と運転者が対面で行うこととされているが、運行上や むを得ない場合は電話その他の方法によることも認められている。一般貸切 旅客自動車運送事業において、営業所と離れた場所にある当該営業所の車庫 から乗務を開始する運転者については、運行上やむを得ない場合に該当しな いことから、電話による点呼を行うことはできない。

2.乗務終了後の点呼においては、「道路運送車両法第 47 条の2第1項及び第2項の規定による点検(日常点検)の実施又はその確認」について報告を求め、及び確認を行う。

3.運行管理者の業務を補助させるために選任された補助者に対し、点呼の一部を行わせる場合にあっても、当該営業所において選任されている運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の3分の1以上でなければならない。

4.乗務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器を用いて酒気帯びの有無が確認できる場合にあっては、運転者の状態を目視等で確認する必要はない。

問37

次の自動車事故に関する記述のうち、一般旅客自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づき国土交通大臣への報告を要するものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.旅客を降車させる際、事業用自動車の運転者が乗降口の扉を開閉する操作装置の不適切な操作をしたため、旅客1名に11日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

2.事業用自動車が右折の際、原動機付自転車と接触し、当該原動機付自転車が転倒した。この事故で、原動機付自転車の運転者に通院による 30 日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

3.事業用自動車が乗客を乗せ、走行していたところ、運転者は意識がもうろうとしてきたので直近の駐車場に駐車させて乗客を降ろした。しかし、その後も容体が回復しなかったため、運行を中断した。なお、その後、当該運転者は脳梗塞と診断された。

4.事業用自動車が走行中、突然、自転車が道路上に飛び出してきたため急停 車したところ、当該事業用自動車及び後続の自動車6台が次々と衝突する事故となり、この事故により8人が負傷した。

問38

旅客自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の過労防止等に関する旅客自動車運送事業運輸規則についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

問39

次の記述のうち、旅客自動車運送事業者の事業用自動車の運転者等が遵守しなければならない事項として、誤っているものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問40

旅客自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の事業用自動車の運行に係る記録等に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事 項以外は考慮しないものとする。

1. 事業者は、事業用自動車の運転者が転任、退職その他の理由により運転者でなくなった場合には、直ちに、当該運転者に係る乗務員台帳に運転者でなくなった年月日及び理由を記載し、これを3年間保存しなければならない。

2. 事業者は、法令の規定により点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者ごとに点呼を行った旨、報告、確認及び指示の内 容並びに法令で定める所定の事項を記録し、かつ、その記録を1年間保存し なければならない。

3. 事業者は、事業用自動車に係る事故が発生した場合には、事故の発生日時等所定の事項を記録し、その記録を当該事業用自動車の運行を管理する営業所において1年間保存しなければならない。

4. 事業者は、その事業用自動車の運転者に対し、主として運行する路線又は 営業区域の状態及びこれに対処することができる運転技術並びに法令に定め る自動車の運転に関する事項について、適切な指導監督をしなければならな い。この場合においては、その日時、場所及び内容並びに指導監督を行った 者及び受けた者を記録し、かつ、その記録を営業所において1年間保存しなければならない。

問41

道路運送車両法の自動車の登録等についての次の記述のうち、誤っているものを選びなさい。なお、解答にあたっ ては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問42

自動車の検査等についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載 されている事項以外は考慮しないものとする。

1.国土交通大臣の行う自動車(検査対象外軽自動車及び小型特殊自動車を除 く。以下同じ。)の検査は、新規検査、継続検査、臨時検査、構造等変更検査及び予備検査の5種類である。

2.自動車検査証の有効期間の起算日については、自動車検査証の有効期間が満了する日の2ヵ月前(離島に使用の本拠の位置を有する自動車を除く。)か ら当該期間が満了する日までの間に継続検査を行い、当該自動車検査証に有 効期間を記入する場合は、当該自動車検査証の有効期間が満了する日の翌日 とする。

3.自動車運送事業の用に供する自動車は、自動車検査証を当該自動車又は当該 自動車の所属する営業所に備え付けなければ、運行の用に供してはならない。

4.初めて自動車検査証の交付を受ける乗車定員5人の旅客を運送する自動車運送事業の用に供する自動車については、当該自動車検査証の有効期間は 1年である。

問43

道路運送車両法に定める自動車の整備命令等についての次の文中、A、B、Cに入るべき字句として正しいものを選びなさい。

地方運輸局長は、自動車が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は 適合しない状態にあるとき(同法第54条の2第1項に規定するときを除く。) は、当該自動車の【A】に対し、保安基準に適合しなくなるおそれをなく するため、又は保安基準に適合させるために必要な整備を行うべきことを【B】ことができる。この場合において、地方運輸局長は、保安基準に適合 しない状態にある当該自動車の 【A】に対し、当該自動車が保安基準に適合 するに至るまでの間の運行に関し、当該自動車の使用の方法又は【C】その他の保安上又は公害防止その他の環境保全上必要な指示をすることができる。

A 1. 使用者 /2. 所有者
B 1. 命ずる /2. 勧告する
C 1. 使用の制限 /2. 経路の制限

問44

道路運送車両の保安基準及びその細目を定める告示についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.乗車定員 10人以上の自動車、幼児専用車及び危険物の規制に関する政令 に掲げる指定数量以上の危険物を運送する自動車(被牽引自動車を除く。)には、消火器を備えなければならない。

2.自動車に備えなければならない後写鏡は、取付部付近の自動車の最外側よ 「り突出している部分の最下部が地上1.8メートル以下のものは、当該部分が歩行者等に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造でなければならない。

3.非常口を設けた乗車定員 30人以上の自動車には、非常口又はその附近 に、見やすいように、非常口の位置及びとびらの開放の方法が表示されてい なければならない。この場合において、灯火により非常口の位置を表示する ときは、その灯光の色は、緑色でなければならない。

4.一般乗用旅客自動車運送事業用自動車には、後方に表示する灯光の色が白色である社名表示灯を備えてはならない。

問45

道路交通法に定める車両通行帯等についての次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問46

道路交通法に定める追越し等についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各
選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.車両は、トンネル内の車両通行帯が設けられている道路の部分(道路標識等により追越しが禁止されているものを除く。)においては、他の車両を追い 越すことができる。

2.車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下「前車」という。)の右側を通行しなければならない。ただし、前車 が法令の規定により右折をするため道路の中央又は右側端に寄って通行して いるときは、前車を追越してはならない。

3.車両は、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するた め、停止し、若しくは停止しようとして徐行している車両等に追いついたと きは、その前方にある車両等の側方を通過して当該車両等の前方に割り込 み、又はその前方を横切ってはならない。

4.車両は、進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方 から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、速やかに進路を変更しなければならない。

問47

道路交通法に定める停車及び駐車等についての次の記述のうち、誤っている ものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問48

道路交通法に定める運転者及び使用者の義務等についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答
にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.自動車の使用者等が法令の規定に違反し、当該違反により自動車の運転者が道路交通法第 66 条(過労運転等の禁止)に掲げる行為をした場合において、 自動車の使用者がその者の業務に関し自動車を使用することが著しく道路に おける交通の危険を生じさせるおそれがあると認めるときは、当該違反に係 る自動車の使用の本拠の位置を管轄する都道府県公安委員会は、当該自動車 の使用者に対し、6ヵ月を超えない範囲内で期間を定めて、当該違反に係る 自動車を運転してはならない旨を命ずることができる。

2.自動車を運転する場合においては、当該自動車が停止しているときを除 き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又 は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができない ものに限る。)を通話(傷病者の救護等のため当該自動車の走行中に緊急やむ を得ずに行うものを除く。)のために使用してはならない。

3.自動車の運転者は、負傷若しくは障害のため座席ベルトを装着させることが健康保持上適当でない者であっても、座席ベルトを装着させなければ運転者席以外の乗車装置に乗車させて自動車を運転してはならない。

4.車両等の運転者は、高齢の歩行者、身体の障害のある歩行者その他の歩行者でその通行に支障のあるものが通行しているときは、必ず一時停止しなけ ればならない。

問49

車両等の運転者が道路交通法に定める規定に違反した場合等の措置についての次の文中、A、B、Cに入るべき字句としていずれか正しいものを選びなさい。

車両等の運転者が道路交通法若しくは同法に基づく命令の規定又は同法の規定に基づく【A】した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の【B】の業務に関してなされたものであると認めるときは、都道府県公安委 員会は、内閣府令で定めるところにより、当該車両等の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者、貨物利用運送事業法の規定による第二種貨物利用運送事業を経営する者であるときは当該事業者及び当該事業を監督する行政 庁に対し、当該車両等の使用者がこれらの事業者以外の者であるときは当該車 両等の使用者に対し、当該【C】を通知するものとする。

A 1. 処分に違反 /2. 指示に違反
B 1. 運行管理者 /2. 使用者
C 1.違反の内容 /2. 指示の理由

問50

労働基準法(以下「法」という。)の定めに関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたって は、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、当事者間の合意がある場合を除き、この基準を理由として労働条件を低 下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければな らない。

2.労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(法第14条(契約期間等)第1項各号のいずれ かに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結しては ならない。

3.労働者は、労働契約の締結に際し使用者から明示された賃金、労働時間その他の労働条件が事実と相違する場合においては、少なくとも 30 日前に使用者に予告したうえで、当該労働契約を解除することができる。

4.法第 106 条に基づき使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就 業規則、時間外労働・休日労働に関する協定等を、常時各作業場の見やすい 場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働 省令で定める方法によって、労働者に周知させなければばならない。

問51

労働基準法に定める就業規則についての次の記述のうち、誤っているものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問52

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に定める一般乗用旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者(隔日勤務に就く運転者及びハイヤーに乗務する運転者以外のもの。)の拘束時間及び休息期間についての次の文中、A、B、C、Dに入るべき字句選びなさい。

1日(始業時刻から起算して24時間をいう。以下同じ。)についての拘束時間 は、【A】を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、 1日についての拘束時間の限度(最大拘束時間)は、【B】とすること。ただし、車庫待ち等の自動車運転者について、次に掲げる要件を満たす場合には、この限りでない。

イ:勤務終了後、継続【C】以上の休息期間を与えること。

ロ:1日についての拘束時間が、【B】を超える回数が、1ヵ月について7回以内であること。

ハ:1日についての拘束時間が【D】を超える場合には、夜間4時間以上の仮眠時間を与えること。

ニ:1回の勤務における拘束時間が、24時間を超えないこと。


1. 13時間 2. 14時間 3. 15 時間 4. 16 時間
5. 17 時間 6. 18時間 7. 20時間 8. 21 時間

問53

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」及び厚生労働省労働基準局長の定める「一般乗用旅客自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者の拘束時間及び休息期間の特例について」に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、隔日勤務には就いていない場合とする。また、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

問54

下表の1~4は、貸切バスの運転者の 52 週間における各4週間を平均し「1週間当たりの拘束時間の例を示したものである。下表の空欄A、B、C、D について、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に適合するものを選びなさい。
なお、「4週間を平均し1週間当たり の拘束時間の延長に関する労使協定」があるものとする。

問55

下表は、貸切バスの運転者の4週間の勤務状況の例を示したものであるが、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に定める拘束時間及び運転時 間等に照らし、次の1~4の中から違反している事項を選びなさい。
なお、1人乗務とし、「4週間を平均し1週間 当たりの拘束時間の延長に関する労使協定」、「4週間を平均し1週間当たりの 運転時間の延長に関する労使協定」及び「時間外労働及び休日労働に関する労使 協定」があり、下表の4週間は、当該協定により、拘束時間及び運転時間を延長することができるものとする。

問56

運行管理者の日常業務の記録等に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮し ないものとする。

1.運行管理者は、選任された運転者ごとに採用時に提出させた履歴書が、法令で定める乗務員台帳の記載事項の内容を概ね網羅していることから、これ を当該台帳として使用し、索引簿なども作成のうえ、営業所に備え管理している。

2.運行管理者は、事業者が定めた勤務時間及び乗務時間の範囲内で、運転者が過労とならないよう十分考慮しながら、天候や道路状況などを勘案しつつ、乗務割を作成している。なお、乗務については、早めに運転者に知らせ るため、事前に予定を示すことにしている。

3.運行管理者は、事業用自動車の運行中に暴風雪等に遭遇した場合、運転者から迅速に状況を報告させるとともに、その状況に応じて、運行休止を含め た具体的な指示を行うこととしている。また、報告を受けた事項や指示した 内容については、異常気象時等の措置として、詳細に記録している。

4.運行管理者は、運転者に法令に基づく運行指示書を携行させ、運行させている途中において、自然災害により運行経路の変更を余儀なくされた。この ため、当該運行管理者は、当該運転者に対して電話等により変更の指示を行ったが、携行させている運行指示書については帰庫後提出させ、運行管理者自ら当該変更内容を記載のうえ保管し、運行の安全確保を図った。

問57

旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導・監督に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.飲酒は、速度感覚の麻痺、視力の低下、反応時間の遅れ、眠気が生じるな ど自動車の運転に極めて深刻な影響を及ぼす。個人差はあるものの、体内に 入ったビール 500 ミリリットル(アルコール5%)が分解処理されるのに概ね 2時間が目安とされていることから、乗務前日の飲酒・酒量については、運転に影響のないよう十分気をつけることを運転者に指導している。

2.他の自動車に追従して走行するときは、常に「秒」の意識をもって自車の速度と制動距離(ブレーキが効きはじめてから止まるまでに走った距離)に留意 し、前車への追突の危険が発生した場合でも安全に停止できるよう、制動距離と同程度の車間距離を保って運転するよう指導している。

3.平成28年中に発生したハイヤー・タクシーが第1当事者となった人身事 故の類型別発生状況をみると、「追突」は「出合い頭衝突」と同程度に多く、全 体の約2割を占めている。この事実を踏まえ、運転者に対しては日頃より適 正な車間距離の確保や前方への注意を怠らないことを指導している。

4.平成 28 年における交通事故統計によれば、人口10万人当たり死者数については、65 歳以上の高齢者層は全年齢層の約2倍となっており、高齢者が事故により死亡するリスクが特に高いので、運行する際に、歩道や路肩に高齢歩行者を発見したときは、その動静に注意をはらって、運転を行うよう運転者に指導している。

問58

事業用自動車の運転者の健康管理に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、回答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.事業者は、業務に従事する運転者に対し法令で定める健康診断を受診さ せ、その結果に基づいて健康診断個人票を作成して5年間保存している。 また、運転者が自ら受けた健康診断の結果を提出したものについても同様に 保存している。

2.事業者や運行管理者は、点呼等の際に、運転者が意識や言葉に異常な症状 があり普段と様子が違うときには、すぐに専門医療機関で受診させている。 また、運転者に対し、脳血管疾患の症状について理解させ、そうした症状が あった際にすぐに申告させるように努めている。

3.事業者は、深夜(夜11時出庫)を中心とした業務に常時従事する運転者に 対し、法令に定める定期健康診断を1年に1回、必ず、定期的に受診させる ようにしている。

4.事業者は、脳血管疾患の予防のため、運転者の健康状態や疾患につながる 生活習慣の適切な把握・管理に努めるとともに、これらの疾患は定期健康診 断において容易に発見することができることから、運転者に確実に受診させ ている。

問59

自動車の運転に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.四輪車を運転する場合、二輪車との衝突事故を防止するための注意点として、①二輪車は死角に入りやすいため、その存在に気づきにくく、また、②二輪車は速度が実際より速く感じたり、距離が近くに見えたりする特性がある。したがって、運転者に対してこのような点に注意するよう指導する必要 がある。

2.前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界 や見え方が異なり、大型車の場合には運転席が高いため、車間距離をつめてもあまり危険に感じない傾向となるので、この点に注意して常に適正な車間距離をとるよう運転者を指導する必要がある。

3.夜間等の運転において、①見えにくい時間帯に自車の存在を知らせるため 早めの前照灯の点灯、②より広範囲を照射する走行用前照灯(ハイビーム)の 積極的な活用、③他の道路利用者をげん惑させないよう適切なすれ違い用前 照灯(ロービーム)への切替えの励行、を運転者に対し指導する必要がある。

4.衝突被害軽減ブレーキについては、同装置が正常に作動していても、走行時の周囲の環境によっては障害物を正しく認識できないことや、衝突を回避 できないことがあるため、当該装置が備えられている自動車の運転者に対 し、当該装置を過信せず、細心の注意をはらって運転するよう指導する必要がある。

問60

交通事故防止対策に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものと する。

1.適性診断は、運転者の運転能力、運転態度及び性格等を客観的に把握し、運転の適性を判定することにより、運転に適さない者を運転者として選任し ないようにするためのものであり、ヒューマンエラーによる交通事故の発生 を未然に防止するための有効な手段となっている。

2.ドライブレコーダーは、事故時の映像だけでなく、運転者のブレーキ操作やハンドル操作などの運転状況を記録し、解析することにより運転のクセ等 を読み取ることができるものがあり、運行管理者が行う運転者の安全運転の指導に活用されている。

3.平成 28 年中の自動車乗車中死者のシートベルト着用状況を座席別に見てみると、後部座席は運転席や助手席と比べて非着用の割合が高い。非着用時 の致死率は、着用時の10倍以上と極めて高いことから、後部座席のシートベルトの確実な着用は死亡事故防止の有効な手段となっている。

4.交通事故の多くは、見かけ上運転者の運転操作ミスや交通違反等の人的要因によって発生しているが、その背景には、運転操作を誤ったり、交通違反 せざるを得なかったりすることに繋がる背景要因が潜んでいることが少なく ない。したがって、事業用自動車による事故防止を着実に推進するために は、事故の背景にある運行管理その他の要因を総合的に調査・分析することが重要である。

問61

旅行業者から貸切バス事業者に対し、早朝B駅にてツアー客を乗車させ、C観光地及びD観光地を経て、夕刻B駅に帰着させるよう運送の依頼があった。 これを受けて運行管理者は、次に示す当日の運行計画」を立てた。この事業用 自動車の運行に関する問題に解答しなさい。
なお、解答にあたっ ては、「当日の運行計画」及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しない ものとする。

「当日の運行計画」
往路
○ A営業所を8時00分に出庫し、15キロメートル離れたB駅まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ B駅にて、ツアー客がバスへの乗車を要する時間を10分間とする。
○ B駅から 150 キロメートル離れたC観光地までの間、一部高速自動車国道 を利用し、平均時速 45 キロメートルで走行して、C観光地に 12時00分に到着する。
○ C観光地にて2時間待機し、その内1時間の休憩をとる。
復路
○ 休憩後、D観光地に向かうため、C観光地を14時00分に出発し、60 キ ロメートル離れたD観光地まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ D観光地にて、20分間待機する。
○ D観光地から 80 キロメートル離れたB駅まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ B駅にて、ツアー客を10分間で降車させた後、帰庫のため 15 キロメート ル離れたA営業所まで平均時速 30 キロメートルで走行し、A営業所には 19時 40分に帰庫する。


[問題]
B駅とC観光地の間の運転時間について、正しいものを選びなさい。

問62

旅行業者から貸切バス事業者に対し、早朝B駅にてツアー客を乗車させ、C観光地及びD観光地を経て、夕刻B駅に帰着させるよう運送の依頼があった。 これを受けて運行管理者は、次に示す当日の運行計画」を立てた。この事業用 自動車の運行に関する問題に解答しなさい。
なお、解答にあたっ ては、「当日の運行計画」及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しない ものとする。

「当日の運行計画」
往路
○ A営業所を8時00分に出庫し、15キロメートル離れたB駅まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ B駅にて、ツアー客がバスへの乗車を要する時間を10分間とする。
○ B駅から 150 キロメートル離れたC観光地までの間、一部高速自動車国道 を利用し、平均時速 45 キロメートルで走行して、C観光地に 12時00分に到着する。
○ C観光地にて2時間待機し、その内1時間の休憩をとる。
復路
○ 休憩後、D観光地に向かうため、C観光地を14時00分に出発し、60 キ ロメートル離れたD観光地まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ D観光地にて、20分間待機する。
○ D観光地から 80 キロメートル離れたB駅まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ B駅にて、ツアー客を10分間で降車させた後、帰庫のため 15 キロメート ル離れたA営業所まで平均時速 30 キロメートルで走行し、A営業所には 19時 40分に帰庫する。


[問題]
当該運転者の前日の運転時間は9時間であり、また、当該運転者の翌日の運転時間は8時間 50分と予定した。当日を特定日とした場合の2日を平均 した1日当たりの運転時間は、「自動車運転者の労働時間等の改善のための 基準」(以下「改善基準」という。)に照らし、違反しているか否か。

問63

旅行業者から貸切バス事業者に対し、早朝B駅にてツアー客を乗車させ、C観光地及びD観光地を経て、夕刻B駅に帰着させるよう運送の依頼があった。 これを受けて運行管理者は、次に示す当日の運行計画」を立てた。この事業用 自動車の運行に関する問題に解答しなさい。
なお、解答にあたっ ては、「当日の運行計画」及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しない ものとする。

「当日の運行計画」
往路
○ A営業所を8時00分に出庫し、15キロメートル離れたB駅まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ B駅にて、ツアー客がバスへの乗車を要する時間を10分間とする。
○ B駅から 150 キロメートル離れたC観光地までの間、一部高速自動車国道 を利用し、平均時速 45 キロメートルで走行して、C観光地に 12時00分に到着する。
○ C観光地にて2時間待機し、その内1時間の休憩をとる。
復路
○ 休憩後、D観光地に向かうため、C観光地を14時00分に出発し、60 キ ロメートル離れたD観光地まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ D観光地にて、20分間待機する。
○ D観光地から 80 キロメートル離れたB駅まで平均時速 30 キロメートルで走行する。
○ B駅にて、ツアー客を10分間で降車させた後、帰庫のため 15 キロメート ル離れたA営業所まで平均時速 30 キロメートルで走行し、A営業所には 19時 40分に帰庫する。


[問題]
当日の全運行において、連続運転時間は「改善基準に照らし、違反してい るか否か。

問64

運行管理者が、次の乗合バスの車内事故報告に基づき、この事故の要因分析を行い、同種の事故の再発を防止する対策として、最も直接的に有効と考えられる組合せを1つ選びなさい。
なお、解答にあたっては、<事故の概要>及び<事故関連情報>に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

<事故の概要>
当該運転者は、午前5時に出勤し日常点検を終え、点呼を受けてから定刻どおりに出庫した。
その後、路線運行の途中において、前夜の睡眠不足による疲労と注意力の低下を感じながら、見通しの悪いバス停にさしかかったので、時速30キロメートル程度でバス停に接近した。降車する乗客もなく、バス停にも乗車する客が見あたらなかったので、そのまま通過しようとしたところ、電柱と街路樹の陰で合図をする客の姿が見えたので、あわてて強めのブレーキをかけて停車した。
そのとき、最後部の座席の中央に着座していた高齢の乗客が、急ブレーキの反動で座席から通路に転がり落ちて負傷した。

<事故関連情報>
○ 当該運転者は、28歳で運転経験3年、過去3年間無事故無違反の運転者である。
○ 当該運転者は、頻繁に夜遅くまで友人たちと遊興することがあり、事故前夜も夜更しをしたため、事故当日は、睡眠不足の状態であった。
○ 乗務前点呼時、運行管理者は運転者が睡眠不足気味に見えたものの、本人「から特に申し出がなかったので、疲労の状態には問題がないと判断した。
○ 当該運転者は、事故発生後直ちに当該バスを路側に寄せ、負傷した乗客を「介護した後、救急車を手配した。
○ 当該運転者の事故日前1ヵ月間の勤務において、拘束時間や休息期間等について、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」の違反はみられなかった。
○ 当該バス会社では、乗合バスにドライブレコーダーは未装着であり、営業「状況を勘案した上で導入を検討しているところであった。
○同社では毎月運転者の集合教育を実施しているが、管理者の講話が中心で、運行時のヒヤリ・ハット体験などが教育に活用されていないため、運転者の間でそれらの情報が共有化されていなかった。
○ 当該運転者は、適性診断結果において「判断動作のタイミング」の項目で、動作が不安定になりやすいという結果となっていた。
○ 同社の定期健康診断は、年に2回実施しており、当該運転者は受診結果に問題はなかった。

<事故の再発防止対策>
ア:運行管理者は、運転者の生活状況を把握して、点呼時に疲労状況、睡眠不足や健康状態をしっかりとチェックするとともに、必要な助言・指導を行う。
イ:「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準告示に定められた休息期間について確認し、乗務割の見直しを行う。
ウ:事故が発生した場合には、直ちに車両を停止して負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じるよう再徹底する。
工:実際に事故が発生した地点の情報や、ヒヤリ・ハット情報に基づく危険予知トレーニングを速やかに全社的に実施し、運転者がこれらの地点において安全運転の基本動作を確実に実施するよう指導する。
オ:運行の安全を確保するため、身体機能が変化しつつある高齢運転者を対象に、適性診断結果に基づき、日頃の運転で特に留意すべき事項を指導する。
カ:急停止や急発進等の走行に関するさまざまなデータの把握が行えるドライブレコーダーを速やかに導入し、運転者ごとの運転特性を的確に把握して、これを基に各運転者を指導する。
キ:通常の定期健康診断を確実に実施することに加えて、疲労が蓄積しないような責任ある自己管理を指導する。
ク:バスの全運行経路において、見通しの悪いバス停をリストアップして、安全確保のための改善対策を速やかに講じ、運転者に周知する。